研究課題/領域番号 |
20K15217
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
土屋 雄司 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (50736080)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 超伝導 / 超伝導ダイオード / 希土類系高温超伝導薄膜 / 格子不整合 / 磁束ピンニング / 超伝導体 / 高温超伝導体 / 整流効果 / ダイオード / 薄膜成長 / 磁束量子 / 非相反伝導 / 量子化磁束 / 臨界電流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、イットリウム系高温超伝導薄膜における整流効果の発現メカニズムの解明を目的とする。背景として、抜本的な省エネルギーを実現する超伝導電力機器の開発に向けて、低消費電力で整流動作する超伝導ダイオードの開発が期待されている。そのため、申請者らが開発した超伝導ダイオード特性について、その発現メカニズムを解明することを目的とする。 計画している研究項目は、(A) 超伝導ダイオード特性を発現するイットリウム系高温超伝導薄膜のナノ構造制御、(B) 超伝導ダイオード素子の設計および整流効果の実証の2項目である。
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研究成果の概要 |
本研究は、高温超伝導薄膜における非対称臨界電流特性(超伝導ダイオード特性)のメカニズムを解明するため、その特性を発現する高温超伝導薄膜のナノ構造分析および超伝導ダイオード素子の設計および整流効果の実証を行なった。 結果として、パルスレーザー成膜装置を用いて成膜したレアアース系高温超伝導薄膜において広い温度・磁場範囲で非対称臨界電流特性の発現を確認した。さらにナノ構造解析の結果、超伝導薄膜層およびバッファ層の間の格子整合が良いほど特性が向上することを明らかにした。最後に、この薄膜を用いて、外部磁場を必要としない永久磁石を用いた素子を作製し、超伝導ダイオードを用いた整流動作を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、高温超伝導薄膜の臨界電流の非対称性メカニズムを解明した。この成果は、省エネルギー電力機器の問題を根本的に解決し、超低消費電力で動作する超伝導ダイオードの開発を可能にするとともに、このダイオードは量子コンピュータや次世代超伝導エレクトロニクスへの応用が期待される。本研究における超伝導ダイオード動作原理理解および素子化についての進展により、社会全体のエネルギー問題解決に向けた一歩であると同時に、情報科学への波及効果を持つ。
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