研究課題/領域番号 |
20K15225
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
黒井 邦巧 神戸学院大学, 薬学部, 助教 (70757757)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 高圧 / 分光 / 細胞膜 / ダイアモンドアンビルセル / 生細胞膜 / 顕微測定 / 全反射分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞膜である脂質膜は、高い流動性を持つことで生理機能を発揮する。一方、数百気圧を超える深海下には多数の生物が存在し、その細胞膜は高圧力に曝されている。脂質膜は圧力により流動性の低い相へと相転移を起こすが、深海生物の細胞膜は圧力下でどのように流動性を保ち機能しているのだろうか?本研究では、高圧下で全反射蛍光・ラマン顕微観察が可能な高圧光学セルの開発を行い、細胞膜中の1分子蛍光観察、およびラマン分光による細胞膜の直接観測を行う。本研究を通して、生細胞膜の圧力応答の、その場観測が可能な系を構築し、深海生物の細胞膜が有する生存戦略を明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
深海生物の生存メカニズムを明らかにするためには、生命の最小単位である細胞の圧力下挙動を、その場測定で明らかにすることが手掛かりになると期待される。本研究では、細胞を圧力下で全反射ラマンや全反射蛍光などの顕微分光測定が可能な高圧光学セルの開発を行った。準備実験として、生体膜のモデルとなるリポソームを用いて、脂質の振動スペクトルへの圧力変化から高圧力による相転移を実際に観測可能であること、(2)高圧セル上で細胞を培養・観察し、圧力下で細胞形態は変化を受けないこと」を示すことができた。期間内に生細胞の全反射顕微分光測定には至らなかったが、本研究成果からその基礎となる成果を得ることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
深海生物の高圧下での生存戦略を化学の視点から明らかにすることで、極限環境にも適用可能な有用な酵素や微生物などの開発につながることが期待される。そのために、本研究は生細胞の圧力挙動を明らかにすることを目指し、圧力下での測定1細胞の測定が可能な特殊高圧セルの開発と高圧セルを用いた予備的実験を行った。本研究成果は、極限環境生物を理解する上で必要となる生細胞の圧力下その場測定の基礎になると考えられる、
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