研究課題/領域番号 |
20K15264
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松井 康哲 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (90709586)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 一重項分裂 / 多重励起子 / 光エネルギー変換 / 電子スピン共鳴 / 五重項 / 三重項 / エネルギー移動 / 三重項ー三重項消滅 / 太陽光利用 / エネルギー変換 / 五重項種 |
研究開始時の研究の概要 |
シングレットフィッション(一重項分裂,SF)が,1光子から2つの励起子を取り出すことができる分子技術として注目されている.現在,分子内SFの起こる連結体(ダイアド)は,共役系リンカーによるものが主流であるが,本研究では,高効率SF,高エネルギー励起子,長寿命励起子が実現可能である非共役リンカーによりテトラセンやアントラセン誘導体を連結したダイアドを合成する.それによって実現される速い分子内SFにより,長寿命・高エネルギーの多重励起子を形成させ,励起子の外部取り出しおよび外部利用のための基盤技術を確立する.
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研究成果の概要 |
本研究では,高エネルギー一重項分裂分子の合成を目的とし,リンカーと新規π共役骨格の探索を行った.まず,既知の一重項分裂分子であるテトラセン骨格を非共役リンカーである炭素原子およびケイ素原子で連結したダイアドの合成を検討した.また,より高い三重項準位を有し,なおかつ発熱的に一重項分裂を起こす分子設計指針として,HOMOとLUMOの重なりに依存する⊿E(ST)を考慮し,平面固定縮環ジエンに着目した.実際にその条件を満たすジアリールジヒドロペンタレンジオン誘導体の合成を行い,新規一重項分裂分子となりうることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,既知の一重項分裂分子を非共役リンカーで連結したダイアドの合成の検討と,新規の一重項分裂分子の合成を行った.その結果,より高い三重項準位を有し,発熱的にSFを進行しうる分子を見出すことができ,将来的には光触媒や太陽光発電の高効率化につながる知見が得られた.
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