研究課題/領域番号 |
20K15265
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 (2021) 中央大学 (2020) |
研究代表者 |
桑原 拓也 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (60768654)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | カリックスアレーン / ゲルミレン / スタンニレン / プルンビレン / 重い二重結合 / 重いビニリデン / チアカリックスアレーン / 重いカルベン / 高周期14族元素 / 多重結合 / 立体保護 / 包接 / 速度論的安定化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では未だ合成例の少ない、ビニリデンの高周期類縁体を「分子のかご」で安定化するという極めて斬新な手法で合成を目指す。ビニリデンの高周期類縁体は未だにケイ素、ゲルマニウムの系に留まっているので、本研究では未だ合成例のないスズ、鉛を含む重いビニリデンを合成する。分子のかごとしては、剛直性および反応点の立体保護の観点から、カリックス[4]アレーンを選択した。さらに、合成した重いビニリデンの反応性についても探求する。
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研究成果の概要 |
本研究では高活性種であるビニリデン高周期類縁体を、カリックスアレーンなどの「分子のかご」に内包することで安定化する手法により合成・単離し、その構造的特徴や反応性を調べることを目的とした。原料となるカリックスアレーンおよびチアカリックスアレーンと14族二価金属からなる錯体の合成に成功し、それらの構造を明らかにした。しかし、これらは予想していた以上に反応性が乏しく、目的のビニリデン高周期類縁体の合成には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で扱ったスタンニレンおよびプルンビレンはいずれも反応性が乏しく、目的物の合成には至らなかった。しかし、その原因が2つの酸素置換基による二価化学種の安定化によるものであることがわかったため、この知見を今後の重いビニリデン合成の分子設計指針に活用することで、重いビニリデンだけでなく含高周期14族元素未踏分子の合成へと繋がると期待される。
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