研究課題/領域番号 |
20K15276
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 北海道大学 (2022) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
芦刈 洋祐 北海道大学, 理学研究院, 特任助教 (70865584)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | フロー反応 / 電解反応 / 不安定中間体 / 電解合成 / カルボカチオン / 電極反応 / 不安定活性種 / カチオンフロー法 / 有機カチオン / フローマイクロ合成 |
研究開始時の研究の概要 |
電極反応は不安定活性種を不可逆的に発生できる特徴的な形式の反応である。しかし生じた中間体(例えば炭素カチオン種)は不安定であり、合成的な活用は限定的である。 本研究では、カチオン種など極めて不安定な中間体(例えば寿命1秒程度)を短時間で発生可能なフローマイクロ電解装置の開発を行う。さらに不安定中間体の高次な活用を基軸として、複数の活性種を経由する新規分子変換手法の開発を行う。最終的にはフローマイクロ電解装置の両極を活用する。すなわち酸化側でカチオン性中間体を発生させ、同時に還元側でアニオン性中間体を発生させるなど、生体内を模倣した分子変換プロセスの構築を最終目標とする。
|
研究成果の概要 |
短寿命活性種の高速合成を達成するための新規フロー電解装置の開発を行い、さらにこれを用いた新規化学反応の開発を行った。フロー電解装置の開発においては、装置における電極材料や形状、流路の設計を行い、試作品を作成して、高速電解酸化をフロー系で実施可能な新規フロー電解装置を確立した。さらに本フロー電解装置を用い、各種炭素カチオンの発生と反応、とくに極めて不安定であるグリコシルカチオンの発生と反応を達成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年世界的に注目を集めている電解合成において、従来技術では不可能な「高速な合成」を可能にするデバイスの開発とそのデバイスを用いた合成反応の開発を行った。電解反応は電極表面で進行するため、通常のデバイスでの反応は時間を要する。しかし不安定な中間体を生じる電解合成では、反応中に徐々に中間体が分解してしまう。本研究で開発したフロー電解装置では、数秒単位のごく短い時間で速やかに電解反応が可能であり、これを活用することで、極めて不安定な化学種の発生とその合成利用が可能である。
|