研究課題/領域番号 |
20K15296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎本 孝文 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (80865577)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 人工光合成 / ハイドロゲル / 水素発生 / ビオロゲン / 白金ナノ粒子 / 光水素発生 / 電子伝達 / 光誘起電子移動 / 電子輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のエネルギー問題を背景に,太陽光のエネルギーを用いて有用な化学エネルギー源を合成する“人工光合成”に関する研究が広く行われている.天然の光合成系においては,光合成色素の光吸収によって生成した酸化/還元力はチラコイド膜内に配置された電子伝達系を介して直ちに空間的に分離され,酸化/還元生成物は膜の内外に隔離された状態で生じる.本申請研究では,ハイドロゲルマトリクス中に色素と電子受容分子を配置することで人工的な電子輸送系を構築し,酸化力と還元力とを独立した空間で利用可能な人工光合成システムの構築を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究ではハイドロゲルマトリクス中に色素及び電子受容体を配置した人工的な電子輸送系を構築し,色素と電子受容体の間の連続的な光誘起電子移動を利用したミリメートルオーダーでの光電子輸送を達成することを目的とした.研究期間の全体を通じて,ベースとなる電子貯蔵ゲルの作成,ベースゲルへの位置選択的な分子修飾手法の開発,電子輸送高分子を用いた水素発生触媒反応,という3つのコア技術に関する検討が達成された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のエネルギー問題を背景に,太陽光のエネルギーを用いて有用な化学エネルギー源を合成する“人工光合成”に関する研究が広く行われている.本課題で開発した電子輸送ハイドロゲルによって,人工光合成反応で用いられる分子性触媒に広く応用可能な反応プラットホームのコンセプトが示された.本研究の推進によって,電子貯蔵能・光補修能・触媒機能といった,人工光合成反応に必須である各種要素をハイドロゲルマトリックス内に配置する方法論が確立されており,その波及効果・学術的価値は極めて高いと確信する.
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