研究課題/領域番号 |
20K15324
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
松前 義治 東海大学, 工学部, 講師 (80835869)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 次世代二次電池 / マイクロ波合成 / クレイ型電池 / 硫黄電池 / 硫化リチウム / グリーンエネルギー / 硫化リチウム電池 / クレイ型正極 / リチウム塩 / 硫化カリウム / Li2S電池 |
研究開始時の研究の概要 |
大容量蓄電デバイスが求められている昨今、安価・安全・高容量・産業性・環境適合性の高い電池が開発できれば、モバイル社会での利便性向上のみならず、再生可能エネルギーの効率的な利用を可能にするため、持続可能社会実現に向けての社会的貢献度は極めて大きい。 Li2Sはリチウムイオン電池の10倍近い理論容量を有し資源的に豊富な材料であるが、合成の環境負荷度や難易度が高いため、新規合成法が必要である。また、従来の蓄電池作製過程は高コスト・高環境負荷であるため、新規電池作製プロセスが必要である。そこで本研究では、マイクロ波合成法とクレイ型電池構造を用いた大容量次世代電池の開発を行う。
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研究成果の概要 |
硫化リチウムは、従来のリチウムイオン電池の10倍以上となる高い理論容量を有し、レアメタルである遷移金属も含まないため、大量生産可能なグリーンエネルギー蓄電デバイスとして期待されている。しかし、従来の合成法は危険性が高くまた高コストであり、さらに充放電時の体積膨張に伴う電池構造の破壊も課題であった。本研究では、マイクロ波を用いることで低コスト・安全・迅速な合成法を開発することに成功し、さらに電池構造破壊を低減可能なクレイ型電池へ適用することで、硫化リチウムを用いた電池の可能性を示すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー消費量が毎年増加し、その大半が化石燃料による火力発電によって賄われている昨今、地球温暖化進行の抑制のためにも新エネルギー源へのシフトが必須である。天候や環境に左右されやすいグリーンエネルギーの利用には、大容量を蓄電でき、大量生産も可能なデバイスが不可欠である。資源的に豊富で枯渇の心配が無く、また安価に合成可能な本手法が開発できたことは、グリーンエネルギーへの転換に向けて1つの可能性を示したことに他ならない。また、マイクロ波合成法やクレイ型電池構造の有用性を示せたことで、他の物質合成や他の電池構成への応用も期待できる。
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