研究課題/領域番号 |
20K15327
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
松川 裕太 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (10848526)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 光触媒 / 光反応 / マイクロ波 / 酸化反応 / 還元反応 / ケイ素 / アルキン / パラジウム / 脱ハロゲン化 / 脱ヨウ素化 / グリーンケミストリー / 触媒化学 / トリエタノールアミン / スルホキシド / 二酸化炭素固定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、地表存在比最大の資源:ケイ素から得られるシリコン基板を微細剣山状に処理し、微量の金属ナノ粒子を積層させた、ナノ空間型シリコン-金属ナノ粒子(Silicon Nano Array-Metal = SiNA-M)を光触媒とする二酸化炭素固定系を開発し、アルキルアミンやケトン、アルケンを基質とした薬理活性物質の環境調和合成を目的としたものである。微量の金属と、豊富で安価な原料からなるSiNA-M光触媒を用いる本法により、重金属汚染、原材料費、ひいては地球温暖化の諸問題を一挙に解決する元素戦略的触媒による薬理活性物質合成系を提供する。
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研究成果の概要 |
環境調和型の薬理活性物質合成を指向した人工光合成系を目指して、微細剣山状に処理したシリコン基板上に微量の金属ナノ粒子を積層させたナノ空間型シリコン-金属ナノ粒子 (Silicon Nano Array-Metal = SiNA-M) 触媒による二酸化炭素固定の開発に取り組みました。この研究を通して、当該触媒によるヨードアレーン基質の還元的脱ヨウ素化反応系、ならびにフェニルアセチレン触媒によるスルホキシド基質の光酸化反応系を見出しました。いずれの系においても加熱源のマイクロ波によって収率が著しく向上したことで、マイクロ波効果が示されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この度見出したフェニルアセチレン触媒によるスルホキシド基質の酸化反応系では、光とマイクロ波が協働的にフェニルアセチレン分子を活性化することで反応が進行していることが明らかになりました。光-マイクロ波協働効果による合成系、ならびにフェニルアセチレンを光酸化触媒とする反応はいずれも初の報告例であることから、本研究の成果は光化学ならびにマイクロ波化学の両領域を拡張する知見をもたらしたものであるといえます。
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