研究課題/領域番号 |
20K15335
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平尾 岳大 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (20825343)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 超分子ポリマー / ポルフィリン / 自己集合 / 超分子重合 / 刺激応答性 |
研究開始時の研究の概要 |
超分子ポリマーは混合するだけで自発的に重合が進行するため,その重合度を制御することは容易ではない。申請者はこれまで,ビスポルフィリンとトリニトロフルオレノンの選択的会合体形成を利用して,直鎖状ポリマーをを合成してきた。その過程で,超分子ポリマーの重合過程には,ポリマーの生長過程に加えて環状構造形成が拮抗することを詳細に突き止めた。今回申請者は,この環状構造形成を巧みに利用して,超分子ポリマーの重合度の制御に挑戦する。
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研究成果の概要 |
超分子ポリマーとは水素結合など可逆な分子間相互作用によって重合したポリマーのことを指す。可逆的相互作用によって重合した超分子ポリマーは,外部刺激応答性など特異な性質を有することから広く研究が行われている。代表者の所属する研究グループは過去に,ビスポルフィリンクレフトとトリニトロフルオレノンを連結した分子が,電荷移動相互作用を駆動力に超分子ポリマーを形成することを見出した。本研究では,電子豊富なbisPorを酸化もしくは電子不足なTNFを還元することで,bisPor部位とTNF部位の会合が阻害され「集合状態」と「解離状態」を自在に変換可能な酸化還元応答性超分子ポリマーを構築できると考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果では,ビスポルフィリンクレフトとトリニトロフルオレノンを連結した分子を用いて,酸化と還元,二つの外部刺激に応答して「集合状態」と「解離状態」を変換可能な超分子ポリマーの構築に成功した。「集合状態」と「解離状態」の変換を自在に制御することができれば,物理物性を自在に変換することのできる外部刺激応答性ポリマー材料への応用が期待される。本研究で用いた電荷移動相互作用は,様々な超分子ポリマー構築の駆動力に使用可能な相互作用であることから,酸化還元応答性超分子ポリマー構築へ向けた道筋を示したと言える。
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