研究課題/領域番号 |
20K15356
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 甲南大学 (2022) 兵庫県立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
角屋 智史 甲南大学, 理工学部, 助教 (70759018)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 有機トランジスタ / 分子性導体 / 電子相関 / 有機半導体 / ラジカルカチオン塩 / モット絶縁体 / 分子間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では電荷をもつ分子同士のトランスファー積分を評価する手法を確立する。すなわち、トランジスタ分子を含む新規分子性導体を作製する。その分子性導体の熱起電力と反射スペクトルを測定し、電荷を帯びた分子の分子間トランスファー積分の値を決定する。このトランスファー積分の値と重なり積分から、分子軌道のエネルギーを求める。この分子軌道のエネルギーを用いて、デバイスの活性層の分子配列における電子相関を考慮したトランスファー積分を算出する。この値から、各分子系における分子軌道計算の最適条件を特定する。また、トランジスタ材料の予測移動度を算出し、実際に作製した単結晶性薄膜有機トランジスタの移動度と比較する。
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研究成果の概要 |
低分子有機トランジスタ材料の分子間相互作用の評価について、任意の電子相関の寄与を考慮するために、トランジスタ分子から構成される分子性導体を開発し、実験的にトランスファー積分を評価することを目指した。目的とするパラメータに関しては、不充分な成果であったが、新規分子性導体の開発に関しては成果があった。今後の研究のすすめ方で、分子軌道計算への応用も可能であるという見通しを持てる段階まですすんだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子性導体の新規開発において一定の成果があった。従来の強相関電子系はBEDT-TTFを主要ドナーとするラジカルカチオン塩であったが、本研究課題では分子性導体の分野では、新しいドナー分子を用いて二次元電子構造をもつ強相関電子系を開発できた。これは学術的に意義があると考えられる。
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