研究課題/領域番号 |
20K15391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西山 尚登 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (10850670)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 可視光応答型光触媒 / 金属イオンドープ / 金属酸化物半導体光触媒 / 酸化チタン / 酸化ジルコニウム / 光生成キャリアダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、層状の酸化マンガン(birnessite)の層間というナノ空間を利用した粒子径の制御方法を、申請者が独自に開発した原子価状態制御法に新たに組み合わせることで、以下の2点を達成することを目的とする。 1. 原子価状態と粒子径を同時に制御した高活性な光触媒の創出 2.「合成」から「光触媒活性・物性評価」までを一貫して行うことで、複数の原子価状態が存在する光触媒ナノ粒子の高活性化に重要な因子を解明し、金属イオンドープ可視光応答型光触媒の開発のための重要な設計指針を得る。
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研究成果の概要 |
太陽光という最もクリーンなエネルギーを有効利用し、環境問題の解決に大きく寄与するため、本研究では、申請者が酸化チタンを用いて独自に開発してきた「ドープした金属イオンの複数の原子価状態の発現により光生成したホール電子対(光生成キャリア)の分離による高活性化」という手法の他の金属酸化物への適用の可能性を調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、酸化チタン(TiO2)に代わる金属酸化物半導体光触媒として、酸化ジルコニウム(ZrO2)に着目した。ゾル-ゲル法に透析操作を導入した合成法により、Ptイオンをドープした新規な可視光応答型ZrO2を合成できた。さらに、Ptイオンの複数の原子価状態も発現させることができ、わずかながらも、水溶液中の4-クロロフェノールを分解できたことから、申請者が独自に開発した可視光応答型光触媒の新規な高活性化手法の適用の可能性を広げることができた。今後、この新規手法を確立することで、太陽光の有効的な利用も可能となり、持続可能な開発にも繋がるため、学術的意義だけでなく、社会的意義も大きい。
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