研究課題/領域番号 |
20K15408
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森田 真布 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (30865184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 海洋天然物 / ソフトコーラル / テルペノイド / 生合成 / 刺胞動物 / トランスクリプトーム / サンゴ / RNA |
研究開始時の研究の概要 |
軟体サンゴがもつ生物活性なジテルペン化合物に着目し、新たな医農薬品の創出に寄与する生合成酵素の同定および機能解明を目指す。次世代シーケンサーによる網羅的な発現遺伝子解析や化学分析を用いることで、複雑な海洋天然物の生合成に関与する新規遺伝子および酵素を見出す。また、タンパク質異種発現や変異体作製実験、酵素活性の評価により、立体選択的かつユニークな環化反応を触媒する酵素について基質特異性など生化学的機能を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではソフトコーラルがもつジテルペン化合物の生合成研究を行った。トランスクリプトームおよび全メタゲノム解析を用いて、微小管阻害剤として知られるサルコジクチインAの遺伝子探索を実施し、本化合物の生合成に関わると予想される推定遺伝子群を取得した。また、化学分析とイメージング質量分析、発現変動遺伝子についても解析を行い、膨大な候補遺伝子データから候補配列の絞り込みを行った。今後、本研究で得られた候補配列について、生化学実験による機能解析を進める予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ソフトコーラルからは、複雑な骨格と強い生物活性をもつテルペン化合物が数多く発見されており、抗腫瘍物質エレウテロビンや抗炎症活性物質シュードプテロシンなど新規医薬品リード化合物として期待されている物質もある。しかし、テルペン化合物の構造多様性がどのように創出され、ソフトコーラルの生態・進化にどのように関与しているのかは分かっていない。生物活性なソフトコーラル由来テルペンの生合成機構を明らかにすることは、海洋生態系の構成生物について化学生態学的知見を得ることに加え、合成生物学による有用物質の供給・創出に基礎研究の立場から寄与できると考えている。
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