研究課題/領域番号 |
20K15463
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菊池 摩仁 北海道大学, 先端生命科学研究院, 博士研究員 (30788906)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 漢方 / 生薬 / 自然免疫 / Paneth細胞 / αディフェンシン / 腸内環境 / エンテロイド / α-defensin / 腸内細菌叢 / enteroid |
研究開始時の研究の概要 |
漢方で用いられる生薬は様々な症状に対して伝統的に用いられており、食による健康維持を考える上で重要な候補であるが、それらの生薬が症状を改善するメカニズムについては未だ明らかとなっていない。本研究はPaneth細胞の自然免疫機能に着目し、生薬の効能をPaneth細胞の顆粒分泌を介した腸内環境制御という視点から明らかにする。具体的には、腸の症状に有効とされる漢方、生薬について、小腸上皮組織の3次元培養系であるenteroid内腔へのマイクロインジェクションやマウスin vivo試験などにより、どのように腸内環境制御に関与するかを明らかにし、健康維持に有益な食材の発見や開発に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究はPaneth細胞の自然免疫機能に着目し、食による健康維持や疾病予防を考える上での重要な候補でありながらこれまで不明であった漢方・生薬の効果のメカニズムを、Paneth細胞の顆粒分泌を介した腸内環境制御という視点から解析した。小腸上皮組織の3次元培養系(エンテロイド)等を用いた独自のPaneth細胞顆粒分泌評価系による評価で、漢方・生薬がαディフェンシン分泌を誘導することを明らかにし、腸内環境改善効果の可能性を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
漢方・生薬は様々な症状に対して伝統的に用いられているが、それらが症状を改善するメカニズムは未だ不明の点が多い。本研究によって、漢方・生薬の効果を小腸のPaneth細胞が細胞内顆粒中に豊富に存在するαディフェンシンの分泌を誘導することを介する腸内環境の制御という視点からはじめて明らかにした。漢方・生薬の腸内環境に与える影響に関する全く新しいメカニズムを明らかにした本研究の学術的意義は大きく、さらに、本研究で得た腸内環境改善と健康維持に関する情報は新規食材開発に貢献する社会的意義を有する。
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