研究課題/領域番号 |
20K15464
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 俊治 東北大学, 農学研究科, 助教 (60766385)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 酸化 / 質量分析 / 抗酸化 / カチオンーπ電子相互作用 / ラジカル酸化 / 一重項酸素酸化 / 光酸化 / 過酸化脂質 / 脂質酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化は様々な製品に劣化や物性変化をもたらす。酸化には3つの酸化原因(ラジカル、一重項酸素、酵素)が関わり、原因によって最適な抗酸化対策は異なる。しかし、現在の製品は酸化原因の推定がほとんど達成されておらず、必ずしも最適な抗酸化対策が講じられているとは言えない。近年申請者は質量分析において、Na+が酸化物(ヒドロペルオキシド体)のヒドロペルオキシ基の結合位置特異的な開裂を誘導する現象を用いて、脂質の酸化原因を明らかにしてきた。しかし本現象の原理は未解明のままで、酸化原因の推定は限られた有機物(脂質)に留まっていた。そこで、本研究では本現象の原理を明らかにし、幅広い製品の酸化原因の特定に応用する。
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研究成果の概要 |
申請者が観測した現象(脂質ヒドロペルオキシドをNa+と一緒に質量分析に供したときに、ヒドロペルオキシ基の結合位置特異的な開裂を引き起こす)によって、特に不飽和炭化水素の酸化原因を明らかにすることが可能になりつつある。一方、本現象の原理はほとんど明らかにされておらず、故に本現象を様々な有機物の酸化解析に応用するためには、何故Na+がそのような性質を持つのかを明らかにする必要があった。本研究では上記現象の詳細なメカニズムを明らかにすることに成功した。そして本現象を用いて飽和炭化水素の酸化物解析を行った。さらに新たな光酸化機構の可能性が見出されたため、その詳細な機構解明に着手した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「酸化」は我々の身の周りの有機物(脂質や炭化水素など)に生じ、劣化や物性変化をもたらす重要な化学反応である。例えば食品脂質の酸化は品質の低下を引き起こし、化粧品や香料、医薬品脂質の酸化は重篤な副作用や使用期限の短縮をもたらす。また、潤滑剤や燃料に含まれる脂質や炭化水素の酸化はエンジンなどの劣化を引き起こす。以上のように「酸化」による健康被害や経済的損失は極めて大きいと言える。 本研究によって得られる技術・知見によって様々な有機物の酸化原因を推定可能になると期待される。上述のように、これら有機物の酸化機構を理解し、真の抗酸化法を検討する医学的・経済的意義は極めて大きい。
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