研究課題/領域番号 |
20K15511
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
岡村 昌樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中日本農業研究センター, 主任研究員 (00757908)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | イネ / 登熟 / シンク活性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では既存の水稲多収品種における収量律速要因だと考えられる「登熟能力」の改良を目指し、「シンク活性」に関する量的形質遺伝子座(QTL)を同定し、その原因遺伝子を単離する。さらに当該QTLに関する多収品種「モミロマン」背景の準同質遺伝子系統(NIL)の解析を通して、その生理的機能を解明し、シンク活性の改善が収量やソース能に与える影響を明らかにする。これにより登熟を制御するバイオマーカーや遺伝マーカーが開発されるとともに、シンク活性の実態把握を通して登熟の生理メカニズムの一端が解明される。
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研究成果の概要 |
本研究ではシンク活性に関わる新規QTL(qGFR10)の候補領域約2Mb持つ水稲多種品種「モミロマン」のNILを作出し、このNILとモミロマンの大規模栽培試験を行い、収量と登熟関連形質を調査した。しかし、NILでは茎部NSCの転流量が多い傾向があったものの、収量や登熟歩合に明確な差は見られなかった。またNILは出穂が6日ほど早まったおり、このことが収量に影響した可能性も考えられた。 研究期間終了後シンク活性を高めるQTLと出穂を早めるQTLが分離できるか検証し、qGFR10が登熟関連形質に与える影響をより詳細に検討していく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「登熟」は水稲をはじめとする穀物全般の収量向上のため、非常に重要な形質である。にもかかわらず籾の数や大きさなどで決まる「シンク容量」と比較し不明な点が多く、その制御が難しい。本研究では水稲の「登熟向上」に関する新規の遺伝領域を同定するとともに、その知見を活かして、「登熟向上」の生理メカニズムを解明することを目指した。本研究で得られた知見は、登熟の生理メカニズム一端を解明したものであり、水稲をはじめとする穀物の収量向上や安定化に資するものと言える。
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