研究課題/領域番号 |
20K15589
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
仲村 康秀 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 特任助教 (70830735)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 放散虫 / ケルコゾア / ファエオダリア / DNAメタバーコーディング / 単細胞PCR / 単細胞動物プランクトン / 海洋生物 / バイオミネラリゼーション / フェオダリア / リザリア / 環境DNA |
研究開始時の研究の概要 |
環境DNA分析や生態系モデルなどで海洋生態系の変化をモニタリングする為には、各種のDNA配列とバイオマスに関する情報が必須である。しかし、海洋生態系において高いバイオマスを持つ事が示唆されているリザリア類についてはこの情報が欠落している為、従来の研究ではリザリア類を介した物質循環・食物網の経路が考慮されておらず、この経路の影響が過小評価されている可能性がある。 本研究では自然環境中におけるリザリア類の種組成とバイオマスを解明し、さらに今後の海洋生態系モデルと環境DNA分析による種組成モニタリングに組み込める情報を充実させる。
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研究実績の概要 |
環境DNAメタバーコーディングや生態系モデル等で海洋生態系の変化を観察する為には、各生物のDNA配列とバイオマスに関する情報が必要不可欠である。しかしながら、海洋生態系において高いバイオマスを持つ事が示唆されているリザリア類に関してはこれらの情報が欠落している為、従来の研究ではリザリア類を介した物質循環・食物網の経路が考慮されておらず、この経路の影響が過小評価されている可能性がある。以上の背景から、本研究では自然環境中におけるリザリア類の種多様性、分布およびバイオマスを解明する事を目的としている。
令和4年度には国内・海外における広範囲なフィールド調査を予定していたが、新型ウイルスの感染拡大により島根県・鳥取県のみでの調査を行った。前年度と同様に、宍道湖・中海にて、プランクトンの種組成を毎月定点観測した。宍道湖・中海や過去に北半球から得られた水試料に対してDNAメタバーコーディングを行い、(リザリア類を含む)プランクトン組成の季節変化と分布を明らかにした。このようにして得られた成果について2本の原著論文(共著)を執筆・公表し、また国内外の各学会にて公表した。
リザリア類の分布と生態を解明するため、過去に撮影された水中カメラ画像を解析し、リザリア類が微小な甲殻類と共生関係を築く現象(通称「リザリアライダー現象」)を解明し、リザリア類が家畜的に甲殻類に利用されている可能性を見出した。このデータについて1本の原著論文(共著)を執筆・公表した。 また、リザリア類に対するこれまでの研究が評価され、日本原生生物学会から奨励賞を授与された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フィールドにおける定点観測等により、リザリア類の分布とバイオマスの解明については明らかになりつつあり、原著論文や学会発表等で成果を公表し始めている。また、リザリア類の生態に関しては、水中カメラ画像の解析から新たな知見が得られ、こちらについても原著論文等で成果を公表している。以上の事から、本研究は現在まで順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は引き続き島根県内などでフィールド調査を行う予定である。水中画像データの解析をさらに進めて、リザリア類の生態と分布に関する原著論文を執筆する。さらに、水・堆積物試料に対して、次世代シークエンサーによるDNAメタバーコーディングを行い、様々な環境に生息するリザリア類の分布と種多様性に関する論文を執筆する。研究成果は3つの国内学会 (プランクトン学会、海洋学会および原生生物学会)、1つの国際学会 (JpGU) にて公表する予定である。
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