研究課題/領域番号 |
20K15597
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
萩尾 華子 名古屋大学, 高等研究院(農), 特任助教 (80848309)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚 / 魚 / ニューロン / 大脳 / マハゼ / ゼブラフィッシュ / 神経回路 / ハゼ / メダカ / 視覚回路 / 視覚機能 / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
学術界や水産業界において魚の視覚への関心が高まっているものの、網膜から大脳に至る視覚路が調べられた魚種は少なく、視覚情報処理については未解明の部分が多い。申請者は視覚路を2つもつ魚もいるが、漁業対象魚の多くは1つだけもつ可能性が高いことをこれまでに明らかにした。大脳に到達した視覚情報は大脳内で更に処理されると考えられるが、そのような回路は全く不明である。そこで、魚の大脳高次視覚回路の解明を行うとともに、視覚性ニューロンがどのような視覚刺激に応答するのかを調べる。また、視覚路が2つの魚と1つの魚の視覚路機能を比較することで、なぜ魚は視覚路を1つだけもつような進化を遂げたのかがわかる可能性もある。
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研究成果の概要 |
学術界や水産業界において魚の視覚への関心が高まっているものの、網膜から大脳にいたる視覚路が調べられた魚種は少なく、大脳の高次視覚回路や視覚機能については未解明の部分が多い。そこで、本研究は魚の大脳内高次視覚回路を含む脳内視覚回路の全貌を解明し、哺乳類との共通点を発見することができた。視覚機能解析は世界中で網膜や中脳にとどまっていたが、より高次な間脳や大脳のニューロン応答の記録に挑戦して成功した。さらに、漁業対象魚にも適応可能な視覚刺激呈示実験系をほぼ確立することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚は進化の過程で視覚路が2つから1つになり独自の視覚路の進化を遂げた一方、2つの視覚路をもつ哺乳類と共通している点も多くあることがわかり新しい学術的知見が得られた。また、本研究により世界中で網膜や中脳視蓋にとどまっていた視覚機能解析をより高次な視覚機能解析を行うことを可能にし、魚の視覚機能の解明がより前進することが期待できる。確立できた漁業対象魚にも適用可能な視覚刺激呈示実験系を用いて、ニューロン応答の強い視覚刺激などを見つけ、魚に効果的な視覚刺激を反映した餌や擬餌開発による水産業への貢献が期待できる。
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