研究課題/領域番号 |
20K15643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
西岡 友樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 産総研特別研究員 (20869929)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 土壌微生物叢 / 捕食性細菌 / 植物生育促進 / 微生物 / 分離培養 / 植物生育促進微生物 / 細菌捕食性細菌 / 定着性 |
研究開始時の研究の概要 |
植物生育促進能を有する微生物はこれまで数多く分離されてきたが、土壌環境下での実用化に繋がった例は少ない。その主な原因は、人工接種した植物生育促進微生物株が在来微生物の抵抗性により土壌に定着できないことにある。申請者は、この在来微生物による抵抗性を低下させるためには、在来微生物叢の平衡状態を打破すれば良いのではないかと考えた。本研究では、細菌捕食性細菌を用いて在来微生物叢の平衡状態を打破することを基盤とした、植物生育促進微生物株の土壌定着性を向上させる技術の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、植物生育促進微生物株の実用化に資する細菌捕食性細菌を活用した技術の開発に向けた研究を実施した。具体的にはまず、植物生育促進微生物株の候補となる細菌株を、調製法を改変した固形培地を活用した分離培養法を駆使することで、セッコク根から多数獲得した。獲得したエンドファイト細菌株の中でも、植物生育促進効果が期待される菌株についてはゲノム解析を実施した。また、細菌捕食性細菌については、独自の分離培養法を考案、活用することで、新系統を含む多数の菌株の獲得に成功した。以上のように本研究では、目的とする技術を開発するための素地を整えることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物生育促進微生物に限らず、有用微生物株の農業現場での実用化を阻んでいる主原因の1つは、土壌の微生物叢の“抵抗力”により処理した有用微生物株が定着できないことにある。本研究成果は、細菌捕食性細菌を用いて在来微生物叢の平衡状態を打破し、土着微生物叢の抵抗力を弱化させることを目的とした技術の開発に繋がるものである。そのため本研究は、環境調和型の農場生産体系の確立に資するものであり、社会的意義は大きいと考える。また本研究で考案、活用した分離培養法は、微生物分野の研究で幅広く活用可能な学術的に重要な技術である。
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