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熱ストレス誘導性の体脂肪蓄積亢進メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K15645
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

徳武 優佳子  東北大学, 農学研究科, 助教 (90824657)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード慢性暑熱 / 肉用鶏 / 脂肪組織 / 肝臓 / Lipoprotein lipase / 暑熱ストレス / ニワトリ / 骨格筋 / 熱ストレス / 脂質代謝 / 小胞体ストレス応答
研究開始時の研究の概要

肉用鶏では熱ストレスによって摂食量低下が起こるにもかかわらず、体脂肪の蓄積は増加する。鳥類における主要な脂肪合成の場である肝臓では、熱ストレス負荷によって脂質合成の活性化が誘導されるが、何がその成因であるのかは不明である。そこで本研究では、脂肪合成の場である小胞体において脂質代謝調節に関わるストレス応答機構が、熱ストレス誘導性の脂質代謝異常の成因であるかどうかを検証し、次に複数の分子経路を持つストレス応答機構のうち、どの因子に働きかければ脂質代謝異常を是正化できるのか検証する。一連の研究によって、熱ストレスが誘導する、肉用鶏の過剰な体脂肪蓄積を抑制するための分子基盤の確立が期待される。

研究成果の概要

本研究では、慢性暑熱が肉用鶏の肝臓・脂肪組織における脂肪蓄積に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。暑熱負荷は全身のエネルギー基質利用の変化に携わるほか、肝臓・脂肪組織における脂肪の合成・蓄積亢進にも作用していることが明らかとなった。なかでも、リポプロテインリパーゼの活性増加は暑熱特異的に生じており、暑熱区においては脂質を積極的に脂肪組織に取り込むよう働いていると考えられた。また、これまで暑熱下における脂肪蓄積の主要因と考えられてきたコルチコステロンの発現増加は、今回確認されず、暑熱負荷ではコルチコステロンとは異なる因子が脂肪蓄積促進に関与している可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来までの家禽の熱ストレス研究では、コルチコステロンが脂質代謝異常の成因であると考えられてきた。一方、ホルモン分泌の観点のみでは脂質代謝亢進に矛盾が生じる点があった。その点で本研究は、熱ストレスが促す脂質代謝異常のメカニズムに新たな視点から取り組み、リポプロテインリパーゼ(LPL)というターゲットを明らかにした。将来的にはLPLの制御によって、熱ストレス下の肝脂肪合成を抑制することが可能になる。暑熱による体脂肪増加は肉用鶏だけでなく、同様に筋成長能の高いブタ、ウシ等でも同様に起きていることから、将来的に様々な家畜・家禽の体脂肪蓄積・脂肪肝抑制を可能とする技術開発の先駆けとなると考えている。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小胞体ストレス緩和剤4-フェニル酪酸が急性暑熱感作後の肉用鶏の血中成分と骨格筋に及ぼす効果2021

    • 著者名/発表者名
      徳武 優佳子、高梨 涼、喜久里 基、豊水 正昭、佐藤 幹
    • 学会等名
      日本畜産学会第129回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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