研究課題/領域番号 |
20K15649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
稲生 雄大 九州大学, 農学研究院, 助教 (70868992)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 黒毛和種牛 / 妊娠末期 / 酪酸 / グルカゴン様ペプチド / 初乳 / 移行乳 / インスリン様成長因子1 / 黒毛和牛 / 消化管ホルモン / 糖代謝 / グルカゴン様ペプチド2 / 消化管発達 / 黒毛和種繁殖牛 / 黒毛和種仔牛 / GLP-2 |
研究開始時の研究の概要 |
グルカゴン様ペプチド2(GLP-2)は、消化管発達を促進する消化管ホルモンであり、これは食餌性の酪酸により分泌が強力に刺激されることが明らかとなっている。そこで本研究では妊娠末期の黒毛和種繁殖牛への酪酸給与が、血漿および初乳中GLP-2濃度に及ぼす影響を検討する。さらに、得られた子牛を用いて、代用乳給与前後で採血し、母牛への酪酸給与が仔牛の栄養素代謝機能に及ぼす影響も併せて検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、黒毛和種繁殖メス牛(母牛)への酪酸ナトリウム(SB)給与が血液・乳成分、並びに出生した仔牛の発育・栄養代謝機能に及ぼす影響を検討し、以下の知見を得た。1)母牛へのSB給与はグルコースおよびGLP-1の血漿濃度を増加させたが、乳構成成分には影響しなかった。2)SBを給与した母牛から出生した仔牛では、新生時の血漿グルコース濃度が高値であった。3)さらに、SBを給与した母牛から出生した仔牛では、新生時および哺乳期における血漿インスリン様成長因子1濃度が高く推移した。 以上のことから、母牛への酪酸製剤の給与は、仔牛の糖代謝やIGF-1濃度を変化させ、発育・健全性に影響する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、黒毛和種繁殖メス牛への酪酸製剤給与が血液成分および乳成分に及ぼす影響を明らかにした。さらに、出生した仔牛の血漿グルコースおよびインスリン様成長因子1濃度が増加したことから、妊娠末期の黒毛和種繁殖メス牛への酪酸製剤給与は仔牛の健全な発育に寄与する可能性があり、黒毛和種牛の妊娠期における新たな飼養管理技術の構築につながるものである。
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