研究課題/領域番号 |
20K15655
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 (2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
出口 辰弥 酪農学園大学, 獣医学群, 助教 (10849962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ミトコンドリア代謝 / 腫瘍 / 放射線 / イヌ / 放射線増感剤 / PD-L1 / 放射線治療 / メトホルミン |
研究開始時の研究の概要 |
放射線照射は細胞のミトコンドリア代謝ならびに形態を変化させることが報告されており、腫瘍細胞におけるミトコンドリアは増感標的として注目されてきている。本研究はマウスに移植した腫瘍組織を用いて腫瘍のエネルギー代謝を臨床例の腫瘍組織で定量する方法を最適化する。次に、腫瘍罹患犬の腫瘍組織を対象としてミトコンドリアの代謝状態を定量し、ミトコンドリアの代謝レベルとイヌの自然発生腫瘍の種類、ステージ、治療効果、予後などが関連因子となるかを評価検討する。さらに、それらと並行してミトコンドリアの代謝を阻害するメトホルミンが放射線治療効果を改善するかを評価検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、マウスの移植腫瘍組織、および犬の自然発生腫瘍において、Seahorse XFp Analyzerを用いることで、腫瘍組織から直接的にミトコンドリア電子伝達系のエネルギー代謝活性を測定できることを示した。今後、採材方法をさらに改善し、臨床症例数を蓄積することで悪性度や分化度などの予後因子、および治療反応性との関連性を検討することができると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は多種多様な腫瘍のイヌから腫瘍組織をサンプリングし、ミトコンドリア電子伝達系活性を評価することで、自然発生の腫瘍のエネルギー代謝を解明する糸口となり、エネルギー代謝を標的とした新たな抗ガン治療として発展する可能性が高い。また、今後、症例数を蓄積することで腫瘍のエネルギー代謝が腫瘍の予後因子に関連することが証明できれば、腫瘍のエネルギー代謝を測定することがより一般的になり、後続研究へ応用される可能性が非常に高い。
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