研究課題/領域番号 |
20K15667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
鈴木 亮平 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 助教 (80825216)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肺高血圧 / 右心機能 / 心筋ストレイン / 心エコー図検査 / 心不全 / 心臓カテーテル / イヌ / イヌモデル / 心エコー / 犬 |
研究開始時の研究の概要 |
肺高血圧の病態における右心機能評価は、重症度や予後判定において重要である。心筋ストレインとは心エコー図検査により心筋運動を数値化した新しい心機能指標であり、観血的心機能指標を非観血的に反映する感度の良い指標である。 本研究は、肺高血圧症の病態における非観血的で鋭敏な右心機能評価を心筋ストレインにより確立するために、①心筋ストレインは観血的な右心機能指標と相関するか? ②慢性肺高血圧症モデルの右心機能変化は心筋ストレインにより検出できるか? を明らかにする。 本研究により、心疾患症例に対する非観血的な右心機能評価、右心機能を考慮した治療方針の策定、良好な臨床転帰や予後が実現できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究は犬および人を含めた患者の生命を脅かす可能性がある肺高血圧症という難治性疾患をターゲットにしたものである。またその中で、心筋ストレインという心エコー図検査による非侵襲的な評価方法を確立することを目的にした。研究成果として、モデル動物を用いた詳細な病態評価を行い、肺高血圧症の進行過程や重症度評価に心筋ストレインが有用であることを実証した。また従来の指標に比べて、より有用と思われる新規の心エコー指標を確立し、その成果を公表した。さらに、猫の心疾患においても、肺高血圧症や心筋ストレインと病態悪化との関連性を検証し、重症度評価、心不全発症予測因子として心筋ストレインの有用性を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主要な成果として、心筋ストレインという非侵襲的な心エコー図検査による指標を用いることで、詳細にかつ鋭敏に、肺高血圧症の病態進行が評価できることを報告した。このことは、難治性かつ生命を脅かす重要な循環器疾患である肺高血圧症の病態において、非侵襲的な心機能評価、治療方針の策定、また将来的には良好な臨床転帰や予後に貢献する可能性がある。また獣医療において、犬と並んで飼育頭数が多く、かつ循環器疾患が多発する猫の心筋症病態においても、心筋ストレインの有用性を複数実証した。
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