研究課題/領域番号 |
20K15676
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栃内 亮太 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (90833997)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 抗がん剤 / 心毒性 / BRD4 / microtubule / JQ1 / combretastatin A4 / 微小管 / BET family タンパク |
研究開始時の研究の概要 |
がん増殖において重要なBET family タンパク質であるBRD4を阻害することにより、良好な抗腫瘍効果を得られることが知られている。さらに、BRD4阻害薬には心不全の抑制作用もあることも明らかになってきた。これらのことから、心毒性を有する既存の抗がん剤とBRD4阻害薬を併用することにより、心毒性リスクを軽減させた化学療法が可能になると期待される。本研究では、臨床で心毒性が問題となっている抗がん剤について、BRD4阻害薬との併用により心毒性が減弱できる可能性とその際の抗腫瘍効果について非臨床試験を実施し、BRD4阻害薬を活用した心毒性の低いがん化学療法の開発を試みる。
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研究成果の概要 |
がん増殖において重要なBET family タンパク質であるBRD4を阻害することにより、良好な抗腫瘍効果を得られることが知られている。さらに、BRD4阻害薬には心不全の抑制作用もあることも明らかになってきた。これらのことから、心毒性を有する既存の抗がん剤とBRD4阻害薬を併用することにより、心毒性リスクを軽減させた化学療法が可能になると期待される。 本研究で実施したマウスおよびラットを用いた非臨床試験の成果から、心毒性が開発の障壁となっている微小管重合阻害薬とBRD4阻害薬との併用により、微小管重合阻害薬の心毒性リスクを低減した新規がん化学治療法を開発できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BRD4阻害薬の抗腫瘍効果については多くの期待が集まっており、多くの研究開発が進められている。一方、BRD4阻害薬の抗がん剤誘発性の心筋障害に対する有用性については国内外を含めてほとんど報告がなされていなかった。本研究成果により、BRD4阻害薬の心毒性抑制効果が明らかになり、BRD4阻害薬の応用可能性が広がることで新規がん化学療法の開発に繋がるものと期待される。
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