研究課題/領域番号 |
20K15685
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
坂口 翔一 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (20815279)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ネコモルビリウイルス / ウイルス / RNAウイルス / リバースジェネティクス / 人獣共通感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
ネコモルビリウイルスは、「はしか」の原因である麻疹ウイルスと同じモルビリウイルス属に分類される。しかし、宿主に感染した際の症状が大きく異なっており、慢性腎疾患との関連が報告されているが、この特徴的な病原性がどのような分子メカニズムに起因するのかは不明である。そこで本研究では、ウイルスの感染動態を分子レベルで明らかにするための「リバースジェネティクス技術」を確立し、感染に利用される宿主側の要因(受容体)の同定を行う。これによりウイルスの細胞侵入機序が明らかとなる。本研究で確立するリバースジェネティクス技術は、モルビリウイルス感染の分子メカニズム解明を目的とした基礎ツールとして活用できる。
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研究成果の概要 |
遺伝子操作系によるネコモルビリウイルスの分子クローンの樹立に必要な遺伝子組換え実験を行い、ウイルスゲノム、N遺伝子、P遺伝子、L遺伝子それぞれをコードするプラスミドを作製した。また遺伝子導入に当たり、実際のウイルス感染時と同じ条件を設定するため、野生型ウイルス感染時の各遺伝子の発現量を検討した。さらに、ウイルス感染に関わる細胞性因子の同定法の確立、近縁種のウイルス探索システムの構築を行い、それぞれ論文にまとめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では900万頭近いネコが飼育されており、近年は新規飼養頭数が増加している。ネコは泌尿器疾患の罹患率が比較的高く、その治療・ケアは飼育の負担となっている。ネコモルビリウイルス感染はネコの尿細管間質性腎炎との関与が示唆されていることから、このウイルスを研究することは獣医療・飼い主にとって重要だと考えられる。本研究によりネコモルビリウイルスの性状がさらに明らかとなり、また近縁のウイルスが探索できるようになった。
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