研究課題/領域番号 |
20K15687
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
安藤 清彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, 主任研究員 (70806752)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Bovine leukemia virus / 干渉現象 / マイクロRNA / ウシ伝染性リンパ腫ウイルス / BLV / 重複感染 / miRNA / レポーターアッセイ / ウシ白血病ウイルス / ウシ白血病 / 牛白血病ウイルス(BLV) / マイクロRNA(miRNA) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、先に牛に感染した牛白血病ウイルス(BLV)が後から侵入する別のBLVの重複感染を阻害する現象が、BLVのコードするマイクロRNA(miRNA)によって生じる可能性を検証するものである。BLVに感染した牛からは、基本的に1つのBLV遺伝子型しか検出されないことから、後に侵入する異なるBLV遺伝子型に対する重複感染阻止機構(干渉現象)が示唆されるが、その詳細は不明である。本研究では、miRNAによるRNA分解及び遺伝子発現抑制機構に着目し、BLVの干渉現象の実態を明らかにする。干渉現象メカニズムの解明は、BLV感染を抑制する因子の探索や抗ウイルス薬の開発などへの発展が期待できる。
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研究成果の概要 |
牛に感染してリンパ腫を引き起こす牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)は、養牛産業における重要感染症の一つである。一度BLVに感染した牛は他のBLVに感染しないことから、BLVにはあとから感染するウイルスに対して感染を阻害する機能が備わっていると考えられる。本研究では、BLVが発現する遺伝子マイクロRNA(miRNA)やアンチセンスRNAがこの阻害機能を担っていると仮説を立てて検証を行った結果、これらの遺伝子は後から感染するBLVの増殖に影響を与えないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BLVは、いまだ有効なワクチンや治療法が開発されていない。これは、BLVに感染した個体、あるいは感染細胞がどのようなメカニズムで病態を進行させるのかが詳細に解明されていないためである。本研究で解明を試みたBLVの同種ウイルスに対する感染阻害機能は、牛へのBLV感染を防除するメカニズムとも言い換えることができるため、将来的にBLV感染症を制御するための新たな技術開発における重要な知見となることが期待される。
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