研究課題/領域番号 |
20K15813
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 立命館大学 (2022) 神戸大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
古谷 朋之 立命館大学, 生命科学部, 助教 (10827356)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ゼニゴケ / 有性生殖 / 発生 / 形態形成 / 分子進化 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は進化の過程で有性生殖システムをダイナッミックに変遷させてきた。近年、陸上植物の基部に位置するタイ類ゼニゴケにおいて生殖成長に関わる研究 が著しく進んでいるが、有性生殖に必須の装置である造卵器や造精器といった配偶子器(嚢)の特に初期発生過程は解析が困難で、その分子メカニズムの解明が待たれている。申請者は、配偶子器形成を誘導できる新規転写因子を見出しており、配偶子器の初期発生過程を明らかにするための強力なツールとなり得ると考えた。本研究では、配偶子器形成の分子メカニズムの解明を目的に、この新規転写因子を中心に下流遺伝子発現ネットワークや分子機能を解析し、さらには進化的重要性も評価する。
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研究成果の概要 |
植物は進化の過程で有性生殖システムをダイナッミックに変遷させてきた。近年、モデルコケ植物ゼニゴケにおいて生殖成長に関わる研究が著しく進んでいるが、有性生殖に必須の装置である造卵器や造精器といった配偶子器(嚢)の特に初期発生過程は解析が困難で、その分子メカニズムの解明が待たれている。本研究では配偶子器を誘導できる転写因子MpBZR3に着目し、トランスクリプトーム解析、分子遺伝学解析、発現パターン解析を進め、MpBZR3が配偶子器発生において重要なはたらきをしていることを見出した。さらに、MpBZR3オーソログの解析からコケ植物ではその機能が保存されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コケ植物の有性生殖に必須の装置である造卵器や造精器といった配偶子器(嚢)の特に初期発生過程は解析が困難で、その分子メカニズムの解明が待たれている。本研究では、転写因子を分子スイッチとして扱うことで人為的に誘導して解析をすることで、配偶子器の発生過程の遺伝子発現を捉えることができた。さらにその転写因子の機能の解析を進めたことで、配偶子器発生の初期過程における分子メカニズムの一端を明らかにすることができた。これらの結果は今後、さらなる制御因子の特定や初期発生プログラムの分子レベルでの理解につながることが予想される。
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