研究課題/領域番号 |
20K15817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武内 秀憲 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任助教 (10710254)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 受容体シグナリング / 花粉管 / 先端成長 / シロイヌナズナ / 受容体 / シグナル伝達 / 誘引物質 |
研究開始時の研究の概要 |
被子植物が受精を行うためには、花粉管が先端成長して胚珠へと到達する必要がある。花粉管の先端成長は、細胞自律的な「伸長」と外部シグナルによる「方向制御」により制御される。我々はこれまでに、花粉管の方向制御に関わる誘引ペプチドLUREとその受容体PRK6を発見した。興味深いことに、PRK6は花粉管の伸長を制御する細胞内シグナル分子を介して、伸長と方向制御の両方を制御することが示唆されている。本研究では、花粉管の細胞内シグナル分子に着目し、誘引ペプチドLURE-受容体PRK6による調節機構を調べることで、花粉管の先端成長を制御して受精に導くための仕組みを明らかにする。
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研究成果の概要 |
被子植物の有性生殖の達成には、花粉管の細胞自律的な「伸長」と雌のシグナル分子への「誘引(伸長方向の制御)」の調節が必要ある。本研究では、低分子量GTPaseタンパク質ROPのシグナル伝達に着目し、花粉管の伸長・誘引が統合的に調節される分子機構の解明を目指した。ROP活性化因子であるROPGEFsの局在解析や多重遺伝子破壊株の表現型解析を行い、複数のROPGEFが花粉管の各挙動およびステージごとに使い分けられることが、連続的な花粉管の伸長・誘引に重要であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花粉管の伸長・誘引は、被子植物が有性生殖を成功させ、種子や果実を実らせるために必須である。本研究では、この過程の制御に関わる因子を発見し、作動メカニズムを理解した。また、花粉管の先端成長の様式は、動植物を通じて広く見られる仕組みであり、細胞の挙動調節の共通性の理解にも寄与した。本研究の成果は、被子植物の生殖の仕組みの一端を明らかにしただけでなく、将来的に種子・果実の生産性を操作する技術の開発にも繋がると期待される。
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