研究課題/領域番号 |
20K15824
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
南野 尚紀 基礎生物学研究所, 細胞動態研究部門, 特任助教 (20823256)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膜交通 / RAB GTPase / 精子 / 鞭毛 / ゼニゴケ |
研究開始時の研究の概要 |
一部の陸上植物は,動物と同様に運動能をもつ雄性配偶子である精子を形成する.鞭毛および多層構造体は,植物精子の運動能発現のために必須の構造であるが,その構築システムについては未解明な点が多い. RAB23は,膜交通の制御因子であるRAB GTPaseのひとつで,鞭毛および繊毛をもつ生物に保存されるという特徴的な分布を示し,鞭毛の形成や運動に重要な役割を果たすと考えられる.本研究では,タイ類ゼニゴケをモデルとしたRAB23の分子機能の解明を通して,植物精子の鞭毛および多層構造体の構築システムの一端を明らかにする.
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研究成果の概要 |
コケ植物を含む植物のいくつかの系統では、動物と同様に精子を形成し、鞭毛および多層構造体は植物精子の運動能を担う重要な構造である。本研究では、膜交通制御因子であるRAB GTPaseのサブファミリーのひとつであるRAB23について、コケ植物タイ類ゼニゴケを主に用い、そのはたらきを検証した。精子変態期における発生段階のステージ分けやオルガネラ動態の観察などの解析基盤を確立するとともに、ゼニゴケRAB23の分子的な性質や、ゼニゴケRAB23が鞭毛形成において軸糸構造の正常な形成に関わることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物の精子の運動装置形成の仕組みはこれまであまり明らかになっておらず、本研究はその一端を明らかにしました。また鞭毛は植物だけでなく動物にも保存された構造であり、本研究により明らかになったRAB23の鞭毛形成における役割は、他の生物における鞭毛形成の仕組みを考察するうえでも重要な知見になることが期待されます。
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