研究課題/領域番号 |
20K15961
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
皆瀬 麻子 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (30710397)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ホウ素クラスター / カルボラン / 細胞膜透過性 / 薬物安定性 / 抗腫瘍作用 / 乳癌 / 代謝安定性 / P糖たんぱく質 / 創薬化学 / エストロゲン受容体 / 肝ミクロソーム / P糖タンパク質 / 膜透過性 / アンドロゲン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
ホウ素クラスターであるカルボランを利用した医薬品開発は、創薬化学におけるケミカルスペースの拡大と新たな創薬方法の提案に繋がる。本研究では、発展途上のカルボラン創薬を成熟させ広く提唱するため、今まで全く未解明であったカルボラン化合物の活性メカニズム、薬物動態学的性質を解析し、その特徴を活かした斬新で実践的な生物活性化合物の創製することを目指す。さらに臨床応用を志向した、エストロゲン受容体およびアンドロゲン受容体を標的とした、乳癌、前立腺癌に有効なカルボラン化合物を開発する。
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研究成果の概要 |
ホウ素クラスターであるカルボランの創薬ツールとしての実用性を検証するために、細胞膜透過性、代謝安定性試験を実施した。カルボラン誘導体が既存医薬品と遜色ない細胞膜透過性と安定性を有することを見出した。薬物代謝トランスポータ-であるP-gpに対しては親和性は有さず、阻害活性のみ示すことが明らかとなった。また、2種の乳癌細胞の増殖を抑制し、新たな活性メカニズムを持つと予測されるカルボラン誘導体を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カルボランは長らく創薬基礎研究において医薬化合物の疎水性中心骨格としての利用が検討されてきたものの、実際の医薬品開発で利用される段階には至っていなかった。カルボランを医薬品構成要素として利用することは、ケミカルライブラリーの拡大に貢献し、低分子創薬を活性化することに繋がる。カルボラン誘導体の薬物動態学的特性を調査し、既存の医薬品と遜色ない性質を持つことを確認したことは、カルボランの創薬ツールとしての実用化推進に繋がる。
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