研究課題/領域番号 |
20K15962
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
君嶋 葵 北里大学, 感染制御科学府, 助教 (10832404)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 全合成 / ケミカルライブラリー / マクロライド / 創薬化学 / エバーメクチン / 構造活性相関研究 / 化合物ライブラリー構築 |
研究開始時の研究の概要 |
イベルメクチン(IVM)は、臨床的な知見と実際の IVM を服用している地域患者の統計的 なデータによって極めて安全性が高いということが証明されている。そうした背景の中、 AVM 類がマラリアをはじめとする新たな抗寄生虫活性や抗菌、抗ウィルス活性、抗腫瘍活 性などの様々な生物活性を示すことが最近明らかとなってきている。しかし、AVM 類の各新作用の構造活性相関は既 存の抗寄生虫・殺虫活性とは異なることが明らかとなってきている。そこで、申請者は各新作用での構造活性相関の解明を行い、新規リード化合物の創製を行うには、多様な誘導体合成を可能とする全合成経路の確立が必要であると考え、本研究を着想した。
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研究成果の概要 |
これまでにIVMのアグリコンを分割したフラグメントであるビニルヨージド、スルホン、ビスエポキシドの合成を達成した。また、それら3成分を2工程で連結させる反応条件を確立しIVMのアグリコン上部ユニットを合成している。アグリコン下部ユニットにおいては天然物への分解実験により取得し、上部ユニットとの閉館メタセシスによってアグリコンの合成検討をこなった。しかしながら、目的物は得ることができなかったために、環員数の増加による基質の柔軟性向上を目的に無水コハク酸をテザーとして上部ユニットと下部ユニットを繋ぎジエステル体を調製したところ、期待通りRCMが進行し共役ジエン体を与え、アグリコンの合成を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エバーメクチン(AVM)は、大村智記念研究所において単離された抗寄生虫・殺虫活性を示すマクロライド系天然物である。AVM類の化学修飾により導かれるイベルメクチン(IVM)は、抗感染症薬や抗寄生虫薬として全世界で利用されている。これまでの、AVMの誘導体は半合成的合成されていることから、本研究成果はによって全合成的に多様な化合物ライブラリーが合成できれば、学術的にも社会的にも非常に意義があると考える。
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