研究課題/領域番号 |
20K16025
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
児玉 猛 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (40710207)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 沈香 / 生合成 / ポリケタイド合成酵素 / X線結晶構造解析 / ポリケタイド / 酵素工学 / X線結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
沈香は,高貴な香りのする高級香木として,中国や日本において用いられてきた。日本においては,お香としての需要が高い。さらに,中国や日本においては,精神作用を持つ生薬として中医薬や漢方医薬で用いられている。本研究では,沈香の芳香成分2-(2-フェニルエチル)クロモン類の産生に対応して発現する4つのⅢ型ポリケタイド合成酵素(PKS)遺伝子(AsPKS1~4)の触媒機能を同定することで,その芳香成分基本骨格の生合成の解明に取り組む。また,本研究では,これらの酵素に基質アナログを作用させることで,非天然型新規化合物の創出にも取り組む。
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研究成果の概要 |
2-(2-フェニルエチル)クロモン類(PECs)は沈香の芳香成分として知られている。我々は沈香の基原植物である牙香樹Aquilaria sinensisから見いだしたⅢ型ポリケタイド合成酵素(PECPS)の機能解析を行った。その結果,PECPSはPECsの基本骨格であるジアリールペンタノイドを生産する機能を有することを明らかにした。またPECPSの結晶構造データから,本酵素の特異的な機能が発現する要因について解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2-(2-フェニルエチル)クロモン類(PECs)の生合成に関与するⅢ型ポリケタイド合成酵素であるPECPSの機能を明らかにしたことで,薬学的に有用なPECsについて代謝工学を利用して大量に合成できる可能性を示しただけでなく,沈香がどのように形成されるかをさらに探求するための知見を得ることで,密栽が行われている沈香の作成に利用される基原植物の生態系を守ることにもつながると期待される。
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