研究課題/領域番号 |
20K16054
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
栗坂 知里 帝京平成大学, 薬学部, 助教 (00846785)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 舌下免疫療法 / スギ花粉症 / EXiLE法 / アレルゲン舌下免疫療法 / 架橋活性 / アレルギー試験法 / IgE |
研究開始時の研究の概要 |
我が国において4人に1人がスギ花粉症といわれる現在、自宅で治療可能なアレルゲン舌下免疫療法(SLIT) は新たな治療法として注目されている。一方で、SLITの作用機序は未だ不明な点が多く、アドヒアランスの低さも問題となっている。申請者らのグループは新しいアレルギー試験法EXiLE法を応用することで、スギ花粉SLIT実施患者血清においてIgE架橋反応の抑制活性を評価できることを示してきた。本研究では、EXiLE法を用いてSLITの治療効果を評価し、臨床症状を反映しているかどうか明らかにする。さらに、治療奏効群と無効群についてEXiLE法を応用することにより解析し、SLIT成立機序の解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究はスギ花粉舌下免疫療法(SLIT)の奏効性予測法の開発およびSLIT成立機序を明らかにすることを目的とした。 RS-ATL8細胞を利用したアレルギー試験法EXiLE法を用いて、SLIT前後の患者血清について解析したところ、スギ花粉特異的IgG4が上昇しIgE変動がない患者では、洗浄なしEXiLE法で治療後EC50は増加し、IgEが減少した患者では洗浄あり・なし共にEC50は増加した。IgEの変動とEXiLE法(EC50)の間には相関が認められず、EC50の増加は中和抗体等の増加の指標には不適であると考えられた。しかし、洗浄なしであればIgE値に関わらずEC50が増加する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花粉症の根治可能な治療法としてSLITが注目されているが、治療早期においてSLITの効果が判断できる試験法またはバイオマーカーが求められている。本研究により、洗浄なしEXiLE法を実施することで治療前後の特異的IgEの変動に関わらず、治療後でEC50が有意に増加する可能性が示唆された。本研究の結果から洗浄なしEXiLE法による解析を行うことで、奏効性予測法の確立やSLIT成立機序解明への一助になると考えられた。
|