研究課題/領域番号 |
20K16162
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
小笠原 千絵 金沢医科大学, 医学部, 特定助教 (10708944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ミクログリア / 遺伝子改変マウス / 可視化 / アルツハイマー病 / アルツハイマー / 細胞除去 / 特異的 / アミロイドβ |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病はアミロイドβとタウの異常蓄積を特徴とする神経変性疾患である。これまで、タンパク質の蓄積阻害や除去を目的とした治療開発が進められているが開発中止となっており、同疾患の発症機序に基づく新規分子標的の発見と根本的治療方法の創出が急務である。ミクログリアはアルツハイマー病疾患の病態進行に寄与し、治療の標的として期待されているが、同疾患における機能は明らかになっていない。本研究ではヒトアルツハイマー病態を再現した次世代アルツハイマー病モデルマウス とミクログリア特異的遺伝子改変マウス を用いてアルツハイマー病進行におけるミクログリアの脳内動態と病態における役割の分子機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究によって、ミクログリア特異的に可視化可能な遺伝子改変マウス及びミクログリアを特異的に除去可能な遺伝子改変マウスが樹立できた。一方で、ミクログリアを除去したマウスを用いてアルツハイマー病の発症・増悪化を検討したが、コントロール群と比較して大きな差は認められなかった。この結果、アルツハイマー病におけるミクログリアの機能と重要性に関しては今後の研究課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、ミクログリア特異的可視化マウスと同細胞を除去可能なマウスを用いてアルツハイマー病におけるミクログリアの本質的な機能を明らかにしようと試みたが、明確な結果は得られなかった。しかし、ミクログリアはアルツハイマー病ばかりでなく、他の神経変性疾患(パーキンソン病や多発性硬化症など)や脳梗塞や精神疾患などに関与する報告がある。このため、本研究で樹立した遺伝子改変マウスはこれら神経疾患におけるミクログリアの機能を明らかにするために有効であると考えられ、本研究成果の医学的・社会的意義は高い。
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