研究課題/領域番号 |
20K16198
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
松崎 生笛 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60647428)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 細胞診 / 遺伝子変異 / 細胞異型 / 点変異検出 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞診は、採取の簡便性と診断の有用性から、その検体数は年々増加傾向にある。さらに、治療戦略を立案するコンパニオン診断のための遺伝子解析材料としての有用性から、近年注目を浴びつつある。 本研究は、細胞診検体を用いて、がん細胞の遺伝子点変異を細胞内(in situ)で視覚化する方法を開発し、形態学的変化を解析することを目指している。変異細胞に生じる形態学的変化をとらえることができれば、細胞診の正診率の向上のみならず、遺伝子検査に適正な検体か判断が容易になる可能性が高いと考える。
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研究成果の概要 |
本研究は、細胞診材料を用いて、細胞内(in situ)で遺伝子点変異視覚化する方法を開発し、形態学的変化を解析することを目的とした。in situで視覚化するに先立って、培養細胞を用いて、細胞診材料で通常使用される固定液によって、細胞形態や検出遺伝子に差がないかを調査した。その結果、固定液の種類や固定時間によって、形態学的変化が生じ、NGSで検出される変異遺伝子にもアーチファクトが生じる傾向にあった。 BaseScope法やmutaFISH法を使用して、点変異検出の検討を行ったところ、培養細胞を用いた場合では、変異の有無により、検出シグナルに差があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞診は遺伝子解析材料としての有用性が注目されているが、Liquid-based cytology用の固定液の種類および固定時間によって、形態学的変化が生じるのみならず、遺伝子解析で検出される遺伝子変異にアーチファクトが生じる可能性があり、解析や解釈に注意が必要である。 in vivoでの個々の細胞ごとの遺伝子変異検出は、mutaFISH法などの培養細胞を用いての条件検討は終了した。 今後、細胞診材料に応用できれば、治療戦略を立案するためのコンパニオン診断に寄与できることが期待される。また、遺伝子変異を有無により細胞の形態学的変化を見いだせれば、細胞診断の正診率が向上できる可能性がある。
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