研究課題/領域番号 |
20K16253
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
宮下 惇嗣 帝京大学, 付置研究所, 講師 (40818308)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自然免疫 / 炎症 / 昆虫 / 感染症 / 微生物 / カイコ / カイコ創薬 / 免疫プライマー / primed immune responses / サイトカインストーム / Primed immune response |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「攻撃」と「防御」の両面から感染現象の理解を深める。実験モデルに用いるカイコは既に感染モデル動物として実績があり、特に動物愛護の観点からの倫理的課題を克服できる点、さらに実験室で大量に飼育可能な無脊椎動物の中では最大級の体サイズを有し、大量の体液・組織試料を得られる点が特長である。本研究では、カイコにおける感染防御の仕組みとして、研究代表者がこれまでに取り組んできたPrimed Immune Responseの分子メカニズムとその応用可能性を追求し、同時に病原体成分による異常な免疫活性化(サイトカインストーム)を免疫システムの破綻として捉え、それを制御(治療)する方法を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究において(1)自然免疫を刺激する新たな分子群を得ることができたこと、(2)カイコを実験動物に用いて炎症性疾患モデルを構築できたこと、ならびに(3)上記の免疫プライマーによる刺激条件下や実験的炎症誘導下において、生体内における応答の中心的役割を担うと想定される血球細胞における遺伝子発現パターン(トランスクリプトーム)や、血液中に放出される様々な化合物群のパターン(メタボローム)を解析する条件を構築できたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、免疫機能の底上げによって人々の感染抵抗性を高める「感染予防」のアプローチを開拓するとともに、現在問題となっている炎症性疾患の理解と克服につながることが期待される。特に、本研究で研究代表者が見出した免疫プライマー群は未記載の分子群を含み、その生体内における作用メカニズムはほとんど未知であるといってよい。こうした化合物の免疫系に対する作用メカニズムを明らかにすることによって、免疫学における新しい地平を切り拓くとともに、そうした科学的知見に基づく人々の疾患の克服と健康衛生水準の向上への貢献が期待される。
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