研究課題/領域番号 |
20K16261
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉森 真由美 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 日本学術振興会特別研究員 (20816053)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 慢性活動性EBウイルス感染症 / マイクロRNA / miR-BARTs / エクソソーム / 単球 / マクロファージ / 次世代シーケンサー / in situハイブリダイゼーション / 傍腫瘍細胞 / Epstein-Barr virus / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
慢性活動性EBウイルス感染症 (CAEBV) は進行性、治療抵抗性のEBV陽性T, NK細胞腫瘍であり、発症機構解明と治療薬開発が急務である。EBV由来のマイクロRNAであるmiR-BARTsは、EBV陽性B細胞腫瘍において、宿主細胞の遺伝子発現を制御し不死化を促すとともに、エクソソームに含有され放出されて周囲細胞も制御、発症へ寄与することが報告されている。 本研究ではCAEBVの発症、病態形成におけるmiR-BARTsの機能を解析する。以上はCAEBVの発症機構解明に加え、miR-BARTsを標的とした治療法、診断法、バイオマーカーの開発に寄与し得る。
|
研究成果の概要 |
慢性活動性EBウイルス感染症 (CAEBV) は進行性、治療抵抗性のEBV陽性T,NK細胞腫瘍である。EBV特異的マイクロRNAであるmiR-BARTsは、エクソソームに内包されて周囲の細胞に伝播し、腫瘍進展への寄与が示唆される。本課題では、CAEBVの発症、病態形成における、分泌型miR-BARTsの発現プロファイルおよびその機能を解析した。CAEBV細胞株および患者血漿を用いた発現プロファイル解析および機能解析実験により、CAEBVのEBV陽性T,NK細胞から分泌されたmiR-BARTsを内包するエクソソームは、本疾患の炎症およびその暴走であるHLH発症に寄与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はCAEBVにおいてEBV由来マイクロRNAの発現とエクソソームの機能に注目した初の研究である。CAEBVの発症患者は平成21年厚労省研究班報告書では年間23.4人と希少疾患とされているが、2015年に診断基準が作成や2017年のWHO分類への記載により国内外で報告数が増えており、潜在的な患者は相当数存在すると推測される。さらに、CAEBV以外にもB細胞腫瘍、上咽頭癌、胃癌など、EBV陽性腫瘍は数多く存在する。これらはすべて難治性であり、本研究の成果は新たな治療法開発に広く応用され得る。
|