研究課題/領域番号 |
20K16275
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土屋 遥香 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (50868560)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 滑膜線維芽細胞 / MTF-1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、複合的な炎症環境 (cytokine synergy)下におけるSFsのエピゲノム構造を担う候補転写因子 (MTF-1・RUNX1)のin vitroおよびin vivoの機能解析を行い、SFsを標的としたRAの新たな治療戦略の基盤となる知見を明らかにする。特にsiRNAノックダウンの結果から、MTF-1はTEsと比較しSEs形成に対する特異性が高いと考えられるため、着目している。
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研究成果の概要 |
本研究では、関節リウマチ(RA)患者由来滑膜線維芽細胞(SFs)を用いたin vitro解析により、MTF-1活性阻害剤が、SFsにおける炎症性メディエーター(IL-6・CCL5)発現を抑制することを明らかにした。さらに、関節炎モデルマウス(collagen-induced arthritis: CIA)を用いたin vivo解析により、MTF-1阻害剤には、関節炎の進展抑制作用があることを示した。これらの結果は、MTF-1の活性阻害が、SFs由来の炎症性メディエーター発現の修飾を介して、関節炎を制御する可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、MTF-1のSFsにおけるin vitroおよびin vivoの機能解析を通じて、この転写因子の活性阻害がSFsからの炎症性メディエーターの発現を修飾し、動物モデルにおける関節炎を制御することを明らかにした。本研究により、炎症や骨軟骨破壊を引き起こすSFsを標的とした創薬候補が発見されたことで、既存の薬剤とは全く異なる経路を介した、より全身的な免疫抑制作用の少ない治療開発につながることが期待される。
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