研究課題/領域番号 |
20K16310
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
本間 裕一郎 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70869247)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | がん関連線維芽細胞 / 肺がん / tensin1 / tensin3 / CAF / Tensin1 / 癌関連線維芽細胞 / Tensin / 非小細胞肺癌 / 癌関連肺 線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では新たなCAFの機能活性化制御因子としてTNS1に着目し、新たな視点から癌と癌間質における各種相互作用を検討しTNS1を介するCAFを標的とした創薬へと繋げることで、従来とは全く異なった新たな治療戦略に発展する可能性が高い。ダサチニブが癌細胞のみならずTNS1を介したCAFの生理活性機能をも制御するという、既存の効果発現経路とは全く異なる”新たなCAFを標的とした治療薬”としても有用であることを提唱する。
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研究成果の概要 |
がん関連線維芽細胞(CAF)は、がんの進行に重要な役割を果たしている。tensin1とtensin3はCAFにおいて発現が増加し、癌間質のtensin1の増加は、非小細胞肺癌術後患者の再発と関連していた。さらに、tensin3はCAFのc-Metの発現増加と肝細胞増殖因子(HGF)の産生を介する癌進展に関与する可能性を示唆した。TGF-β1は、Srcシグナルを介してtensin1の発現が増加し、Src阻害剤であるダサチニブは、tensin1を抑制し、CAFの生理機能活性を阻害した。ダサチニブは、tensin1+/ tensin3+ CAF を標的とする新しい癌間質治療戦略として期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、CAFの生理機能活性制御因子としてtensin1/3に着目し、新たな視点から癌と癌間質における各種相互作用からも検討した。tensin1/3を介するCAFを標的とした創薬へと繋げることで、従来とは全く異なった新たな治療戦略に発展する可能性が高い。ダサチニブがtensin1/3を介したCAFの生理活性機能を抑制するという、既存の直接癌細胞を標的とする治療法とは全く異なり”癌間質のtensin1/3陽性CAFを標的とした新たな治療戦略”の可能性を提唱した。
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