研究課題/領域番号 |
20K16320
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
町谷 充洋 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (90759523)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 二本鎖RNA / がん / 自然免疫 / 自然免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
二本鎖RNA(double-stranded RNA: dsRNA)に対する自然免疫応答は、ウイルスなどの外来核酸に対する防御反応である。一方で、細胞内に自然免疫を誘導するdsRNAが内在的に存在するか否かに関して詳細な研究は成されていない。本研究では、内在性dsRNAの発現を誘導可能な細胞を作製することで、内在性dsRNAに対する自然免疫応答制御機構の解明を試みる。近年、内因性核酸に対する自然免疫誘導が、免疫チエックポイント阻害剤による治療奏功に重要だと報告され始めていることから、本研究で得られる成果は、新たながん免疫賦活化法の開発に大きく貢献すると期待される。
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研究成果の概要 |
二本鎖RNA(double-stranded RNA: dsRNA)に対する自然免疫応答は、ウイルスなどの外来核酸に対する防御反応として広く知られているが、細胞内に自然免疫を誘導するdsRNAが内在的に存在するかは未解明である。本研究では、レポーター遺伝子としてLuciferase(Luc)遺伝子を発現させると同時に、Tet-ONシステムを用いて、Doxycycline添加時のみLuc mRNAに対するアンチセンスRNAを発現するコンストラクトを搭載した細胞を作製した。すなわち、内在性dsRNAの発現に重要である、センス鎖とアンチセンス鎖を同時に発現誘導可能な細胞の取得に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのdsRNA関連の研究は、外部から一過的に導入したdsRNAに対する自然免疫応答の研究が進められてきた。一方で、内在性dsRNAに着目した研究は少なく、内在性dsRNAに対する自然免疫応答、および、その制御機構に関しては未知の領域である。本研究では、外部からdsRNAを遺伝子導入するのではなく、独自に細胞内でゲノムからdsRNAを発現する細胞の作製に成功した。近年、内因性dsRNAに対する自然免疫誘導が、免疫チエックポイント阻害剤によるがん治療奏功に重要だと報告され始めていることから、本研究成果は、新たながん免疫賦活化法の開発に大きく貢献すると期待される。
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