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CD44陽性がん標的指向性を有するプロドラッグ型グルタチオン応答薬物放出システム

研究課題

研究課題/領域番号 20K16421
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関城西大学

研究代表者

関 智宏  城西大学, 薬学部, 助教 (20848486)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード刺激応答 / グルタチオン / がんターゲティング / CD44 / シスチントランスポーター
研究開始時の研究の概要

大腸がん、乳がん、膵臓がんなどのがんにおいて過剰発現する表面抗原CD44は、細胞内グルタチオン(GSH)の生合成を促進し、酸化ストレス耐性を生じることで薬物や放射線治療抵抗性獲得の一因となっている。本研究では、CD44のリガンドであるヒアルロン酸(HA)をがんターゲティング素材および薬物担体とし、がん細胞内においてHAに結合したプロドラッグが細胞内GSH濃度を感知することで抗がん剤を放出して殺細胞作用を発現する薬物送達システムを確立する。本システムにおいて、標的部位外では薬物を不活性な状態で輸送し、一方で、CD44陽性がん細胞内で活性薬物が放出され、有効かつ副作用の少ないがん治療が可能となる。

研究成果の概要

モデル薬物として用いたドキソルビシン(Dox)をプロドラッグ化したものは、がん細胞内相当のGSH濃度環境で活性化され、生細胞内でも活性化が確認された。このプロドラッグはDNAとの相互作用がDoxよりも低く、がん細胞内で細胞障害性を示すことも確認された。HAは細胞実験より、CD44を介して取り込まれることが確認され、一方で、HAの短い生体内半減基はHAへのポリエチレングリコール化により延長できた。これらの成果を統合して、完成されたシステムを現在構築段階だが、個々の実験結果は、システムを構築するための材料を作成していく上で極めて重要な知見であり、今後の研究においてその発展に寄与するものと確信する。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果の意義は、CD44に対する親和性をもつHAによりがん細胞に選択的に集積させ、細胞内の高濃度GSH環境において抗癌薬の活性化と放出によりがん細胞選択的な治療を狙ったものであり、合理的にデザインされたものであると同時に、個々の実験結果は、システムを構築するための材料を作成していく上で極めて重要な知見であった。他の癌種や疾患治療のデリバリーシステムへも広く応用可能な基礎技術として有用であり、本研究で学術的な理解を深め制御の方法論を確立したことは、社会への還元性の高い取り組みであり、今後の研究においてその発展に寄与するものと確信する。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] ノシル化ドキソルビシンのグルタチオン応答活性化とDNAとの相互作用の評価2022

    • 著者名/発表者名
      関 智宏、幸村 友菜、関 俊暢
    • 学会等名
      遺伝子・デリバリー研究会 第21回シンポジウム、第20回夏期セミナー
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ヒアルロン酸をナノキャリアとするグルタチオン応答ノシル化ドキソルビシンの活性化評価2022

    • 著者名/発表者名
      幸村 友菜、関 智宏、関 俊暢
    • 学会等名
      第27回創剤フォーラム若手研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] グルタチオン応答開裂性ノシル化ドキソルビシンの活性化とDNAとの相互作用の評価2022

    • 著者名/発表者名
      幸村 友菜、関 智宏、関 俊暢
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ノシル化プロドラッグの調製とそのグルタチオンによる活性化の評価2021

    • 著者名/発表者名
      幸村 友菜、関 智宏、関 俊暢
    • 学会等名
      第65回日本薬学会関東支部大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ポリエチレングリコール修飾ヒアルロン酸の調製と血中滞留性の評価2021

    • 著者名/発表者名
      東 湧真、望月 遥香、関 智宏、関 俊暢
    • 学会等名
      第65回日本薬学会関東支部大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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