研究課題/領域番号 |
20K16422
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
原田 宏輝 北里大学, 医学部, 助教 (10623192)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 胃癌 / 腹水洗浄細胞診 / CDO1遺伝子 / Droplet Digital PCR / DNAメチル化 / DNAマーカー / 微量癌細胞 / CDO1 |
研究開始時の研究の概要 |
体液から検出する微量癌細胞の研究は国内外問わず、多くの研究報告がなされており、癌診療におけるトピックのひとつと言える。当教室では、CDO1遺伝子のDNAメチル化を用いた微量癌細胞研究を国内外で多く報告しており、独自性の非常に高い研究であると考えられる。胃癌では、今までにメチル化特異的Real time PCR法にて腹水洗浄液中の微量癌細胞の検出が可能であることを報告してきた。本研究では、この精度をさらに向上させるため、Droplet Digital PCR法を用いた腹水洗浄液中の微量癌細胞検出を行い、実臨床への使用可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、400例の胃癌患者における腹水洗浄細胞液中の微量癌細胞を当教室で独自に開発した癌特異的DNA marker (CDO1) を用いたメチル化特異的droplet digital PCR (dd-MSP) 法にて検出し、その感度・特異度を算出することを目的とした。さらには、検出された微量癌細胞と予後との関係を明らかにした。dd-MSP法での胃癌腹水洗浄液中の微量癌細胞の検出率は感度83.9%、特異度90.9%、AUC=0.93という結果であった。予後についての検討では、dd-MSP法によって検出された微量癌細胞陽性が予後因子となることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体液からの微量癌細胞の検出についての研究は国内外問わず、多くの研究報告がなされており、癌診療におけるトピックのひとつと言える。本研究で得られた、dd-MSP法での胃癌腹水洗浄液中の微量癌細胞の高い検出率や予後との密接な関係には非常に高い波及効果があると考えられる。DNA異常は安定した変化であるため、RNAやタンパクと比較して検体の取り扱いに際して厳格な注意を必要としない。したがって、臨床診断には特に適したバイオマーカーであるといえる。よって、小規模な病院においても実施可能な検査であり、全国への均霑化という点では非常に有用な研究結果であり、学術的にも社会的にも意義のある成果であると考えられた。
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