研究課題/領域番号 |
20K16425
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
町田 弘子 東海大学, 医学部, 助教 (40803507)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 子宮頸癌 / 分子標的薬 / ゲノム解析 / 腺癌 / ROS1 / 次世代シーケンス / EGFR / ALK / heterogeneity / cervical cancer / adenocarcinoma / histological subtypes / survival / 遺伝子変異プロファイル / プレシジョン・メディシン / 次世代シーケンサー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、子宮頸部腺癌ではどのような分子機構が重要なのか明らかにする。遺伝子プロファイルからサブタイプ別に有望な治療標的を推定し、治療に橋渡しすることを目的とする。子宮頸部腺癌治療方針の決定や新しい分子標的治療薬の開発に応用できる。 具体的には臨床検体(診断時の腫瘍組織と血液)を用いて体細胞遺伝子検査を施行して、腺癌サブタイプのうち、Type1(通常型内頸部腺癌、類内膜癌)とType2(粘液性癌、明細胞癌、漿液性癌)のがん関連遺伝子(遺伝子変異プロファイル)を解明する。ゲノム解析によって得られた遺伝子変異や増幅、融合遺伝子の発現と組織学サブタイプの関係性について評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は日本の単一施設で子宮頸癌患者を対象に、次世代シーケンスを使用し腫瘍のmolecular profilingを施行した。特に子宮頸部腺癌における、がん関連遺伝子の変化の頻度を調査したところ、子宮頸部腺癌は、扁平上皮癌と異なる生物学的特徴を持つことがわかった。また、アメリカのTCGAデータと比較すると、日本人の子宮頸癌における生物学的特徴は異なることもわかった。 我々のデータは、ROS1, EGFR, ALK遺伝子を対象とした分子標的薬が、特定の子宮頸部腺癌で治療選択肢になる可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、ROS1阻害薬であるクリゾチニブ、エヌトレクチニブなどの分子標的薬が、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌には保険適用となっている。これらの薬剤はROS1融合遺伝子陽性の腫瘍に効果を示す可能性があると期待されており、予後不良な子宮頸部腺癌とくにType2の頸部腺癌で有効となる可能性がある。
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