研究課題/領域番号 |
20K16444
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
笹田 伸介 広島大学, 病院(医), 助教 (30711329)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 乳癌 / 画像診断 / マイクロ波 / 3次元画像 / アーチファクト / 画像検査 / マイクロ波イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
マンモグラフィ乳癌検診の欠点である、放射線被曝、乳房圧迫に伴う疼痛、高濃度乳腺を原因とする診断精度の低下に対応すべく、申請者らは、非侵襲的なマイクロ波乳房画像診断装置を開発し、人体での安全性を確認した。人を対象とした臨床研究データを収集する過程において、乳房形態および乳腺腫瘍の多様性に伴うアーチファクトの課題があることが判明した。本研究では、これまでの成果を発展させ、既存の画像検査(MRI、乳房PET画像)から構築した3D画像を融合することにより、乳房形態および乳腺腫瘍の3次元形態認識機能を向上させる解析アルゴリズムの作成を目的とする。さらに臨床に適した画像診断システムの開発へと発展させたい。
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研究成果の概要 |
開発中のマイクロ波乳房イメージングシステムの精度向上のため、アーチファクト除去アルゴリズムを開発した。表面反射シグナル抑制(surface clutter supression)のための2段階アンテナ回転方式クラッター抑圧技術(two-stage rotational clutter suppression method:TSR法)、動的障害信号除去(motion artifact removal)のための相互相関法(cross-correlation法)を開発した。加えて、装置小型化のためにGMP送受信装置を65ナノメートルCMOS-LSI技術で開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌は日本女性の罹患数1位の癌種で、近年急激に増加しており、女性の9人に1人が罹患する。マンモグラフィ検診により乳癌死亡は減少するが、本邦では検診受診率が40%程度と低い。マンモグラフィは乳房圧迫に伴う痛みと放射線被曝のため受診率が低迷している。 本研究で開発するマイクロ波乳房イメージングシステムは、痛みや被曝がない低侵襲かつ安価な画像診断である。本研究では、診断精度向上に向けたアーチファクト除去について一定の成果が得られたが、臨床応用に向けて解決すべき課題が残っている。マイクロ波乳房イメージングシステムのさらなる改良により、乳癌検診率向上と乳癌死亡の減少につながることが期待される。
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