研究課題/領域番号 |
20K16448
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
中島 千穂 佐賀大学, 医学部附属病院, 病院助教 (40858502)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | cfDNA / 非小細胞肺癌 / 免疫チェックポイント阻害薬 / cfDNA濃度 / 肺がん / cfNDA / DAMPs / Lung cancer / STING |
研究開始時の研究の概要 |
従来、がんにおける循環血漿DNA研究はその中に含まれるがん細胞由来の遺伝子変異を検出することにFocusされてきた。我々は先行研究により、免疫原性の低い細胞死であるアポトーシスとは起源を異にするLong fragment DNAを血漿中に発見・報告しており、進行担がん状態においてはこの免疫反応惹起物質たり得る循環血漿DNAが持続的かつ過剰に存在することが免疫反応・炎症病態に影響を与える可能性がある。本研究においては進行担がん患者で観察される循環血漿中DNA濃度の上昇そのものが抗腫瘍免疫に与える影響を明らかにし、免疫チェックポイント阻害薬の効果予測・有害事象予測因子となりうるか検討する。
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研究成果の概要 |
担癌患者では末梢血中に循環血漿DNA(cfDNA)が高い濃度で検出されることから、これらがDAMPsとして働き全身炎症の原因となっていることが想定された。そのため、進行期肺癌患者33例のcfDNAサイズと濃度について、白血球数・CRP・好中球/リンパ球比率、免疫チェックポイント阻害薬の効果、免疫関連有害事象の有無との関連を後方視的に検討したが、有意な相関関係は見いだされなかった。腫瘍局所の解析に立ち戻る必要があり、現在Boston Gene tumor portrait、またCancer Pathway Indexを用いて微小免疫環境と腫瘍遺伝子異常との関係を検討中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
担癌状態で生じる高炎症状態は必ずしも循環血漿DNA濃度の増加とは相関していなかった。また、循環血漿DNA濃度の多寡で免疫チェックポイント阻害薬の効果を予測することは困難であった。腫瘍局所での炎症状態について検討する必要があると考えられ、現在、免疫微小環境解析を用いた検討を行っている。
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