研究課題/領域番号 |
20K16464
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹内 遼介 名古屋大学, 創薬科学研究科, 助教 (50825924)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 視覚 / 運動 / 神経科学 / バーチャルリアリティ / 予測符号化 / 視覚運動統合 / 脳機能イメージング / 広域カルシウムイメージング / 予測コーディング / 二光子カルシウムイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「視覚・運動情報の統合を担う神経基盤解明」を目的とする.本研究では,マルチスケールな脳機能イメージングと脳内の回路を可視化する手法を組み合わせたアプローチにより,視覚・運動の情報統合における各ステップが,それぞれどの脳領域・神経経路により実現されるのかについて,これまでに着目されなかった領域・経路の貢献を大域的なスケールの活動から,個々の細胞が織りなす回路レベルまで,対応づけて明らかにする.
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研究成果の概要 |
感覚運動予測誤差は正確な知覚・運動を実行するために重要な情報である.本研究では,視覚-運動統合過程の神経回路基盤を解明するために,広域カルシウムイメージング法を用いた解析を行った.マウス用にバーチャルリアリティを独自開発し,マウスが運動中の視覚フィードバックを実験者が操作することで,人工的に予測誤差を呈示した.その結果,マウスの後頭葉内側領域において経験依存的に特異的な神経活動が観察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予測誤差は人の認知・運動を正しく導くために重要な情報である.例として地理的障害 (自身のいる位置を失認する障害)では,自分の動きから期待される風景と実際に目の前の風景との予測誤差を使った地理的情報の更新が阻害されたことにより起きるとも考えられる.本研究では視覚と運動の予測誤差を計算するために重要な脳領域をマウス大脳皮質において見出した.発見した領域はアルツハイマー患者において病理的所見が見られる脳部位と相同な領域であった.今後本研究において見出した脳領域をさらに詳しく解析し,介入することで動物の空間認知,及びその障害の理解を進められるだろう.
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