研究課題/領域番号 |
20K16533
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
高橋 梨紗 東京医科大学, 医学部, 臨床助教 (50867413)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 動脈硬化 / ミオシン重鎖11 / 高血圧症 / バイオマーカー / 血管平滑筋 / ミオシン / 高感度CRP |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化性疾患は発症するまでは無症状であるが、発症してしまったあとでは多額の治療費が必要であり、患者のADLの低下を招く可能性が高い。今回測定するミオシン重鎖11を測定することで、無症状の時より動脈硬化の進行の可能性を感知することが出来れば、疾患の発症を出来るだけ早くくい止められる可能性がある。患者のADLの低下も落とすことなく、長期的には増大傾向の本邦の医療費削減につながるのではないかと期待している。
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研究成果の概要 |
健常群、動脈硬化性疾患群(虚血性心疾患は否定的)、虚血性心疾患群の3群間で血清ミオシン重鎖11を比較したところ、健常群では最も低値で、虚血性心疾患群では最も高値であり、3群間で有意差を認めた。一方、高感度CRP(現在最も動脈硬化を最も反映すると言われるバイオマーカー)は3群間で有意差を認めなかった。虚血性心疾患は時に致死的であるが、その前段階の高血圧症などは無症状であることが多い。今回のように虚血性心疾患に進展する前の動脈硬化性疾患群においても健常群と比較してミオシン重鎖11が上昇していたことより、動脈硬化の進展の程度を推測できるバイオマーカーになりえると予想できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、動脈硬化性疾患に罹患する患者は上昇傾向である。動脈硬化性疾患は採血で診断ができる脂質異常症や耐糖能障害の他に、日常での血圧の推移で診断される高血圧症がある。本邦では約4300万人が高血圧症に罹患していると言われているが、この中で適切にコントロールされているのは30%程度で、残りは自らが高血圧症であることを認識していなかったり、コントロール不良であると言われている。血清ミオシン重鎖11の値を測定することで虚血性心疾患などの致死的疾患になる前の段階で動脈硬化性疾患の存在を検知することが可能と予想される。また、適切に治療介入行うことで動脈硬化性疾患による死亡者数の減少につながると考える。
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