研究課題/領域番号 |
20K16535
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
秋田 展幸 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 准教授 (70597327)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | プロテインC / トロンボモジュリン / トロンビン / 癌 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、癌細胞自身が血液凝固関連因子を発現し、癌組織内の血液凝固状態を調節して有利な環境を形成している可能性が指摘されている。本研究では、担癌モデルマウスを用いて癌組織内にプロテインC受容体を始めとするプロテインC凝固制御系関連因子が存在・機能し、それが癌の生物学的特性に対して有利に働くこと、さらにはプロテインC凝固制御系を制御することにより癌の増殖・転移を抑制できるかを検証する。本研究により、プロテインC凝固制御系を介した癌細胞の増殖・転移機構を解明できるだけではなく、プロテインC凝固制御系分子を標的とした新しい癌の診断法や治療法の開発が可能になると確信する。
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研究成果の概要 |
癌組織内でプロテインC凝固制御系の存在を明らかにする目的で研究を行った。癌組織におけるプロテインC凝固制御系に関わる因子であるトロンボモジュリンの存在を明らかにするため、培養マウス血管内皮細胞におけるトロンボモジュリンの発現について、トロンビン依存性のプロテインC活性化能を指標として検討した結果、プロテインCの活性化が認められたことから、トロンボモジュリンが存在していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近では転移癌における組織因子発現、癌幹細胞でのプロテインC受容体の発現がそれぞれ増殖や転移を促進することが報告され、癌の発生や進行を制御しうる新しい機構として注目を集めている。我々もプロテインCインヒビターが細胞の癌化と癌細胞の増殖・転移を抑制することを示してきた。これまでの研究で明らかにされていない重要な課題が、癌組織内での血液凝固系・制御系反応に関わる分子実態とその病態生理機能であり、本研究は世界ではじめてその課題に取り組む先駆的な研究である。
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