研究課題/領域番号 |
20K16594
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
水地 智基 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (70788653)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | POEMS症候群 / 形質細胞 / 血管内皮増殖因子 / サイトカイン / 免疫調整薬 / プロテアソーム阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
POEMS(クロウ・深瀬症)症候群は形質細胞の単クローン性増殖を基盤に、多発神経炎、臓器腫大、全身浮腫等の多彩な臨床症状を呈する希少難治性疾患である。本疾患が多彩な臨床症状を呈する背景には、血管内皮増殖因子や複数の炎症性サイトカインが複雑に関与していることが想定されている。本研究では、POEMS症候群における特定のサイトカインと臨床症状との関連を明らかにすることを目的とする。特に、重篤な臨床症状を呈する症例におけるサイトカイン動態を解明することで、重症例に対する新規治療作用点を探索することを目指す。
|
研究成果の概要 |
POEMS症候群患者と健常者の血清検体を用い、サイトカインを測定し両者の比較を行ったところ、POEMS症候群患者においてVEGF、IL-1β、IL-6、IL-8、IL-12、IP-10、MCP-1値の増加が認められた。さらに、全身性浮腫(capillary leak syndrome)を呈した患者ではIL-6の増加がみられた。また、肺高血圧症を合併した患者ではIP-10の増加がみられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
POEMS症候群は形質細胞の異常に基づき様々な全身症状を呈する希少難治性疾患である。サリドマイドが標準治療になりつつあり、その治療成績は向上しているが、全身性浮腫(capillary leak syndrome)や肺高血圧症などの重篤な合併症により、予後不良な転帰をたどる可能性がある。本研究でcapillary leak syndromeや肺高血圧症との関連が示唆されるサイトカインが同定された。それらのサイトカインは、重篤な合併症を有するPOEMS症候群に対する新規治療標的になる可能性がある。
|