研究課題/領域番号 |
20K16729
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河窪 正照 九州大学, 医学研究院, 助教 (80608985)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | Cardiac MR imaging / cine MRI / right ventricle / myocardial remodeling / deep learning / image processing / myocardial strain / ventricular volume / MR imaging / Hear anomaly / Cardiovascular MR / Myocardial remodeling / Right ventricle / Myocardial strain / Deep learning / Heart anomaly / Cardiac dyssynchrony / Medical image processing / ventricular remodeling / CRT / fractal analysis |
研究開始時の研究の概要 |
大血管転位症、修正大血管転位症、右室型単心室などの、右心室が体循環を担う先天性の 複雑心奇形では、体循環による経年的な高負荷によって右心室がリモデリングする。リモデリングは重篤な右心不全や同期性障害、致死性の不整脈などを引き起こし、やがては成人期に手術や心移植が必要となる。心臓再同期療法(CRT)は、成人期の複雑心奇形に対する有効な治療法として期待されているが、体循環右室に対するCRTの適応を決定するための臨床的な指標は確立されていない。本研究では独自に開発したシネMRI解析による体循環右室のリモデリング評価の、CRTの効果予測への有用性を明らかにし、新たな画像診断指標としての確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、磁気共鳴画像(MRI)を用いた体循環右室リモデリング解析のCRT効果予測における有用性の確立であった。我々は、目的を達成するためのコンピュータ画像解析手法の開発と、それらの手法を応用した臨床研究に取り組んだ。 その成果として、一般的な短軸像のシネMRIを自動的に長軸再構成し、かつ自動的に右室容量と3次元ストレインを算出する手法を特許出願した。さらに、本技術は汎用的なコンピュータ言語で動作するソフトウェアとしてパッケージ化され、広く応用可能となった。また、この技術を応用した臨床研究は国際誌に掲載された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では一般的な短軸像の磁気共鳴画像から、自動的な右心室の画像解析法を開発した。従来、心機能画像解析は左心室に焦点が当てられていたが、近年、右心室も注目されるようになった。本手法は従来の画像検査法を変更する必要のない、高精度な右心室の後解析技術である。また、CTやPETなどの分子イメージングにも応用可能な汎用解析ソフトウェアを構築できたことは、右室疾患のさらなる病態解明や適切な治療介入時期の決定について、多施設研究によるエビデンス蓄積の加速が期待できる。さらに、開発手法の有用性を明らかにした臨床研究は、いずれも国際誌に掲載されており、我が国を中心とした国際共同研究への発展も期待できる。
|