研究課題/領域番号 |
20K16809
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
三浦 太一 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線規制科学研究部, 主任研究員 (30803209)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 放射線腸管障害 / 腸管オルガノイド / 放射線治療 / 再生医療 / 腸管幹細胞 / 再生治療 |
研究開始時の研究の概要 |
腸管は放射線感受性が高く放射線障害が起きやすいため、放射線腸管障害に対する治療研究が進められている。本研究では、外部から人工的に作成した腸管や腸管組織に分化できる幹細胞などを移植し直接的に傷害部位を治療する新しい再生治療法の確立を目指している。本研究は、移植に使用できる腸管オルガノイドや腸管幹細胞を作成し、放射線腸管障害モデルマウスを用いて放射線腸管障害に対する再生治療効果を解析する。
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研究成果の概要 |
放射線腸管障害は放射線療法および被ばく事故の観点から、早急に解決すべき重要課題である。本研究では、体外で培養した腸管オルガノイドや、腸管を構成する各種細胞を投与することで放射線腸管障害部位を再構築できるか検討する。腸管オルガノイド由来の細胞塊を放射線腸管障害モデルマウスに投与すると、短時間の生着は観察されるものの腸管構造の再建は認められなかった。一方で、ヒト由来の間葉系間質細胞の一部が放射線腸管障害部位に生着し、放射線腸管障害に対して一定の治療効果を発揮することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸管オルガノイド移植による放射線腸管障害治療を確立するためには、移植したオルガノイド片の生着時間および生着率を改善するために、足場材料の同定・開発が必要であると考えられた。一方で、クリプト周辺の間葉系間質細胞が腸幹細胞をはじめとした腸管構成細胞群の恒常性維持・再生促進に寄与することが知られている。今回、間葉系間質細胞の一部の細胞群が放射線腸管障害に対して高い治療効果を有していることが分かり、この結果は新たな治療法開発につながると期待される。
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